映画『エスター(2009)』の原題は「Orphan」で、日本語訳は「孤児」です。
本作はアメリカのホラー映画です。
監督はジャウム・コレット=セラ、出演はヴェラ・ファーミガとイザベル・ファーマンなどです。
前日譚の映画のタイトルは『エスター ファースト・キル(Orphan: First Kill)』となり、今月3月31日に国内で一斉ロードーショーされます。
本ブログでは『エスター ファースト・キル』をより楽しむために、映画『エスター(2009)』を振り返るレビューブログです。
映画『エスター』の予告編とあらすじ
流産で3人目の子どもを失ったケイト(ヴェラ・ファーミガ)は、深い悲しみに暮れていた。
そんな彼女を励まそうと、夫のジョン(ピーター・サースガード)は養子を迎えることを提案する。
夫婦は孤児院でエスターという不思議な魅力を持つ少女に出会い、養女として家族に加える。
しかし、エスターの来た日から周囲で不可解な事故が相次ぎ、ケイトは次第に彼女が何か恐ろしい秘密を隠しているのではないかと疑い始める。
映画『エスター』出演者・クルーなど基本情報
- 監督: ジャウム・コレット=セラ
- 脚本: デヴィッド・レスリー・ジョンソン
- 原案: アレックス・メイス
- 製作:
- ジョエル・シルバー
- スーザン・ダウニー
- ジェニファー・デイヴィソン・キローラン
- レオナルド・ディカプリオ
- 製作総指揮:
- スティーヴ・リチャーズ
- ドン・カーモディ
- マイケル・アイルランド
- 出演者:
- ヴェラ・ファーミガ(ケイト・コールマン役)
- ピーター・サースガード(ジョン・コールマン役)
- イザベル・ファーマン(エスター役)
- 配給: Warner Bros. Entertainment Inc.
- 公開日:
- 2009年7月24日(北米)
- 2009年10月10日(日本)
- 上映時間: 123分
- 著作権: © 2009 Warner Bros. Entertainment Inc.
映画『エスター』感想レビュー
映画『エスター』を見終えた直後の率直な感想はTwitterにアップしてあります(下記に掲載あり)。
ホラー映画として見ているので、カメラワークや音の使い方が怖さを煽って所々驚かされることはもちろんなんですが、エスターがとにかくエグい。
可愛らしさと狡猾さと凶暴さを兼ね備えたエスターですが、見終わった後はドキドキが止まりませんでした。
裕福な家庭に養女として潜り込んだエスターは、文字通り羊の皮を被っています。
まずは幼い子どもたちを懐柔し、大人たちも手のひらで転がしていきます。
鈍感な大人たちはエスターの可愛らしさと人懐っこさに騙され、勘の鋭い義母ケイトだけが孤立して発言力を失っていきます。
これらのエスターに都合のよい布陣が張れたのは、エスターの狡猾さもありますが、映画の始まりから端々に現れていた家族の弱点となる暗示があったからでしょう。
これらの暗示や布石の演出は非常にさりげなくて、でもしっかり思い出せるようになっています。
観るのに力が要る映画ですが、2回以上観るとエスターの怖さがより分かることでしょう。
映画『エスター』キャスト紹介
ヴェラ・ファーミガ(ケイト・コールマン役)
エスターが一番最初に心を開いた家族が母親のケイトでした。
しかし、狡猾なエスターはケイトに味方する振りをして、ケイトが社会からも家族からも孤立するような仕組んでいきます。
- ヴェラ・ファーミガ(Vera Farmiga)
- 生年月日: 1973年8月6日
- 出身地: ニュージャージー州クリフトン
- 国籍: アメリカ合衆国
- 代表的な映画出演作品:
- ディパーテッド(The Departed,2006)/マドリン役
- エスター(Orphan,2009)/ケイト・コールマン 役
- マイレージ、マイライフ(Up in the Air, 2009)/アレックス・ゴーラン 役 /アカデミー助演女優賞 ノミネート・ゴールデングローブ賞 助演女優賞 ノミネート
- 死霊館シリーズ(The Conjuring, 2013-2021)/ロレイン・ウォーレン 役
- ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(Godzilla: King of the Monsters, 2019)/エマ・ラッセル博士 役
ピーター・サースガード(ジョン・コールマン役)
ケイトの夫ジョンです。
ジョンは実子もエスターも平等に愛しています。
ジョンとケイトの間には過去に浮気といった苦い経験がありました。
エスターはケイトを家族から孤立させつつ、ジョンからの信頼を得ることに成功します。
- ピーター・サースガード(Peter Sarsgaard)
- 生年月日:1971年3月7日
- 出身地:アメリカ合衆国イリノイ州
- 国籍:アメリカ合衆国
- 代表的映画出演作品:
- ボーイズ・ドント・クライ(Boys Don’t Cry, 1999)/ジョン 役
- ニュースの天才(Shattered Glass, 2003)/チャック・レーン 役/全米映画批評家協会賞 助演男優賞 受賞
- フライトプラン(Flightplan, 2005)/カーソン 役
- ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命(Jackie, 2016)/ロバート(ボビー)・F・ケネディ 役
- THE BATMAN-ザ・バットマン-(The Batman, 2022)/ギル・コルソン地方検事 役
イザベル・ファーマン(エスター役)
孤児院でコールマン夫妻と出会った9歳の少女エスター。
絵を描く才能と人懐っこい会話でピーターとケイトの心をつかんだエスターは、コールマン家の3人目の子どもとして迎えられます。
エスターは謎に包まれた少女ですが、映画の後半で驚くべき事実が明らかになります。
- イザベル・ファーマン(Isabelle Fuhrman)
- 生年月日:1997年2月25日
- 出身地:アメリカ合衆国ワシントンD.C.
- 国籍:アメリカ合衆国
- 代表的映画出演作品5つ:
- エスター(Orphan, 2009)/エスター 役
- ハンガー・ゲーム(The Hunger Games, 2012)/クローブ 役
- アフター・アース(After Earth, 2013)/レイナ 役
- ダーク・スクール(Down a Dark Hall, 2018)/イジー 役
- エスター ファースト・キル(Orphan: First Kill, 2022)/エスター 役
エスターについて
ここから下は映画『エスター ファースト・キル』の予習のために用意した記事です。
映画『エスター(2009)』のネタバレを含みます。
エスターは歯医者嫌い
これは歯科医に診断されると自分の正体がばれる恐れがあるためだと推測されます。
エスターは問題を引き寄せる
子どもの怪我、家族の言い争いの影には必ずエスターがいる。
下記はエスターの正体です。
エスターの隠された正体は
- サールン・インスティチュート精神病院はヨーロッパのエストニア(旧ソビエト連邦に属していた)にあり、エスターはその病院の患者だった。
- エスターはホルモンの異常により発育不全で子どもに見えるが実は大人である。
- エスターが生まれたのは1976年で、10歳前後にしか見えないが実年齢は33歳である。
- 凶暴な患者だったため拘束衣を着せられたことで、消えない傷が首と手首に残っている。
- 危険人物だったため精神病院に幽閉されるまで7人の人間を殺していた。
- 生涯のほとんどを子どもとして過ごしている。
- エストニアで養子となって父親の誘惑に失敗すると、家族を皆殺しにし家に放火している。
- 1年前に精神病院を脱走していた。
映画『エスター』まとめ
エスターがなぜこれほど恐ろしく、凶暴であるかが、明らかになるスリリングな映画です。
また、どんでん返しの衝撃的なクライマックスが有名な作品です。
ケイトがエスターの正体をエストニアの精神病院から電話で告げられたとき、ケイトは恐怖と絶望を味わうことになります。
なぜなら、その瞬間ケイトは病院で家族から孤立しており、エスターと一緒帰宅した家族に危険を知らせる電話を掛けますが、連絡が付かなくなるためです。
すべてを察したケイトは病院を抜け出して、一目散に家に向かうことになります。
最後の結末は映画を見て楽しんでいただきたいですが、悲しいことに大きな犠牲を伴うことを覚悟して鑑賞してください。
最新作、『エスター ファースト・キル』では、6歳のときに誘拐された後、10歳になってから実の家族の元に戻ったエスターによる恐怖と家族への暴力が描かれます。
以上、「映画『エスター (2009)』感想・レビュー(新作映画『エスター ファースト・キル』を見る前に見るブログ)」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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