こんにちは映画ファン宮川(@miyakawa2449)です。
昨年5月にタイで公開され、その後、シンガポール、アメリカと順番に公開されて世界16の国で話題になった「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」が日本でもいよいよ公開され始めています。
世界No.1 批評サイト Rotten Tomatoes では堂々の 92% Fresh!
世界16の国と地域で、サプライズ大ヒットを記録!
そのうち中国、香港、台湾、マレーシア、フィリピン、ベトナム・・・8つの国と地域で
タイ映画史上歴代No.1の大ヒットを記録!
タイ・アカデミー賞でも史上最多12部門を受賞
私の地元金沢では10月20日(土)より香林坊のシネモンドで上映が開始されました。
地域によって劇場の公開日が異なります。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
肯定的レビューが60%以上の場合、レビュアーの大多数がその映画を推奨したものとし、”Fresh” とされます。
映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」予告
※公式サイトの YouTube です。
映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」あらすじ
引用元:[映画]バッド・ジーニアス -危険な天才たち- 2018/9/22(土)、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
小学生の頃からずっと成績はオールA、さらに中学時代は首席と天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)。裕福とは言えない父子家庭で育った彼女は、その明晰な頭脳を見込まれ、晴れて進学校に特待奨学生として転入を果たす。新しい学校で最初に友人となったグレース(イッサヤー・ホースワン)を、リンはテストの最中に“ある方法”で救った。その噂を聞きつけたグレースの彼氏・パット(ティーラドン・スパパンピンヨー)は、リンに“ビジネス”をもちかけるのだった。
それは、より高度な方法でカンニングを行い、答えと引き換えに代金をもらう――というもの。“リン先生”の元には、瞬く間に学生たちが殺到した。リンが編み出したのは、“ピアノ・レッスン”方式。指の動きを暗号化して多くの生徒を高得点に導いたリンは、クラスメートから賞賛され、報酬も貯まっていく。しかし、奨学金を得て大学進学を目指す生真面目な苦学生・バンク(チャーノン・サンティナトーンクン)はそれをよく思わず…。そして、ビジネスの集大成として、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試<STIC>を舞台に、最後の、最大のトリックを仕掛けようとするリンたちは、バンクを仲間に引き入れようとするが…。
監督 | Nattawut Poonpiriya(ナタウット・プーンピリヤ) |
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脚本 | Nattawut Poonpiriya(ナタウット・プーンピリヤ) Tanida Hantaweewatana(タニーダ・ハンタウィーワッタナー) Vasudhorn Piyaromna(ワスドーン・ピヤロンナ) |
製作 | Jira Maligool(ジラ・マリクン) Chenchonnee Suntornsantool(チェンチョニー・スントーンサラトゥン) Vanridee Pongsittisak(ワンリディ・ポンシティサック) Suvimon Techasupinan(スウィモン・デーチャスピナン) Weerachai Yaigwawong(ウィーラチャイ・ヤイクワウォン) |
出演 | Chutimon Chuengcharoensukying(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン) Chanon Santinatornkul(チャーノン・サンティナトーンクン) Teeradon Supapunpinyo(ティーラドン・スパパンピンヨー) Eisaya Hosuwan(イッサヤー・ホースワン。ニックネームOOMまたは、OOMEISAYA) |
音楽 | Hualumpong Riddim(ファランポン・リディム) Vichaya Vatanasapt(ウィチャヤー・ワタナサップ) |
公開 | タイ 2017年5月3日 シンガポール 2017年6月8日 アメリカ合衆国 2017年6月30日 カンボジア 2017年7月13日 香港 2017年8月17日 中華人民共和国 2017年10月13日 日本 2018年9月22日より随時公開 |
製作国 | タイ |
配給 | GDH 559 Company Limited |
映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」感想
「バッド・ジーニアス」は観客に緊張や不安を煽る手法を落ちいているのでスリラー映画の分類に入ります。
とにかくこれは「面白い」です。
「カンニング」誰もが1度はやったことがある!?テスト中の「カンニング」と、学歴社会をテーマに持ってきた社会派青春映画でもあります。
私がすぐ思い出すカンニングテーマの作品に「ザ・カンニングIQ=0」というタイトルの1980年のフランス映画があります。
こちらはコメディー映画で「バッド・ジーニアス」とは表現方法が全く異なります。
進学校の中でも天才級の頭脳を持つ美少女リンがカンニングの要であり、大規模な集団カンニングを世界をまたにかけて実行させるというところがスリリングで危険な香りがします。
「カンニング」という本来セコイことをここまでのエンターテイメントに仕上げたこともすごいと思います。
リンを演じる9頭身のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンの演技を観るだけでも価値があります。
演技初挑戦にしてはしっかり演技をしており、魅力的な表情や表現をたくさん見せてくれます。
最高にクールでかっこいいい映画です。
主人公リンの頭脳の優秀さもさることながら、「カンニング」させるシーンは緊張感があって最高です。
背徳感をくすぐられる映画のため、私も心の中では「それはダメだよ!」と思いながら、「えっ!このピンチどうするの?」「どうやって切り抜けるの!」とハラハラします。
つい応援してしまうんです。
例えば、予告編映像に20秒あたりで映るリンとグレース(イッサヤー・ホースワン)のカンニングシーンでは早速、1つ目のピンチがくるんです。
消しゴムに書いた回答を靴を滑らせて渡すまではよかったのですが、片足裸足のリンは試験官に見つかりそうになりピンチに立たされます。
しかし、リンは一瞬の機転で難なく平然とこのピンチをクリアします。
映画の序盤ですから、この程度のピンチはまだ序の口。
音楽もうまく緊張感を盛り上げてくれます。
テストの回数を重ねるごとに、カンニングの手口もピンチも規模が大きくなっていきます。
いつまで通用するのか、最後までやり通せるのかが最大の見せ場かもしれません。
キャスト
Lynn(リン)/Chutimon Chuengcharoensukying(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)
頭脳明晰で度胸ある天才女子高生リン。
頭の回転も早く数々のピンチを切り抜ける。
カンニングを渋りながらも、なんだかんだ言ってバレないカンニングの手法を作り出し、多くの受験生を合格に導こうとする。
モデルでもあり、9頭身のスタイルも抜群。2回のオーディション100人の中から合格を勝ち取った彼女の演技も見ものです。
- ニックネーム Aokbab(Chutimon Chuengcharoensukying)
- 生年月日 1996年2月2日生まれ
- 職業 モデル・俳優(今作が俳優デビュー作)
- Instagram https://www.instagram.com/aokbab/
Bank(バンク)/Chanon Santinatornkul(チャーノン・サンティナトーンクン)
貧困家庭で育った苦学生のバンク。
彼も高校きっての優秀な頭脳の持ち主。
リンと海外留学の権利を争うライバルになる。
頭が固く、不正が嫌いで融通がきかない生真面目な性格。
リンたちのカンニング計画にどうしても必要な頭脳の持ち主として、仲間になるようにリンから持ちかけられる。
- ニックネーム Non(Chanon Santinatornkul)
- 生年月日 1996年6月6日生まれ
- 職業 俳優(映画デビューは 2014年)
- Instagram https://www.instagram.com/nonkul/
Grace(グレース)/Eisaya Hosuwan(イッサヤー・ホースワン)
編入してきたリンの初めての友だちで親友のグレース。
グレースの夢は女優になること。
テストの点数がある基準点を下回ると、大好きな演劇の舞台に立てなくなるため、リンに勉強を教えてもらう。
試験当日リンに習った問題がいくつも出てくるが「わからない」とピンチをリンに訴える。
見かねたリンはグレースにカンニングさせることに成功して、テストをクリアする。
裕福な家庭で育ったマイペースなお嬢様は、カンニングのことをボーイフレンドに話してしまう。
- ニックネーム Oom(Eisaya Hosuwan)
- 生年月日 1996年7月4日生まれ
- 職業 俳優(今作が本格的な演技初体験)
- Instagram https://www.instagram.com/oomeisaya/
Pat(パット)/Teeradon Supapunpinyo(ティーラドン・スパパンピンヨー)
金持ちの男の子で、グレースのボーイフレンド。
お金があればなんでも解決できると思っており、策士の才能がある。
ガールフレンドのグレースからカンニングの話をきき、リンの頭脳を使ってカンニングビジネスを始める。
自身も勉強が苦手で、リンの頭脳に何度となく助けられる。
- ニックネーム James(Teeradon Supapunpinyo)
- 生年月日 1997年4月27日生まれ
- 職業 俳優(今作が俳優デビュー作)
- Instagram https://www.instagram.com/jamyjamess/
最後に
クライマックスの舞台はアメリカ留学をかけた国際統一テストです。
28分間におよぶ手に汗握る、史上最大のカンニング・シーン!
スリリングでテンポも良く話が進みます。
ハリウッド映画ではありませんが、それに通じるものもあります。
多くの著名人の方が公式ウェブサイトにコメントを寄せていますが、ゲームクリエイター小島秀夫のコメントが一番、この映画を表現していると思いました。
引用元:[映画]バッド・ジーニアス -危険な天才たち- 2018/9/22(土)、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
巷ではタイの高校生版「オーシャンズ11」と言われているが、 映画の偏差値はむしろカンニング編「ミッション・インポシブル」! マークシート式の娯楽作では伝えられない、人間味ある記述式で語られる、若く切ない、青春社会派ドラマ。映画評を覗き見(カンニング)しなくても、本作が満点の合格作である事は間違いない。
「カンニング」は悪いことですし、許されることではありません。
学歴社会(タイも日本もですが)の中で本当に大切なものはなんなのか、それを見つめなおさせてくれる映画です。
学歴による格差や、学歴社会の仕組みを変えることは簡単にはできないし、映画の力ではどうすることもできません。
それでも、目標を見失わずに目的と手段を履き違えずにまっすぐ生きろと、この映画は教えてくれていると思います。
映画のパンフレットによると、タイは日本と比べ物にならなないほどの厳しい学歴社会。
幼稚園ですでに「落第」という概念があり、社会的にもカンニングが日常化しているらしいです。
タイの社会問題を浮き彫りにした作品でもあったんですね。
以上、『映画「バッド・ジーニアス -危険な天才たち」感想・レビュー(カンニングの緊張を煽るスリラー映画です)』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
宮川(@miyakawa2449)でした。
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