「DCコミック(アメリカン・コミックス)」原作のヒーローもの映画「アクアマン」を観てきました。
DCコミックで有名なヒーローキャラクターとしては正義の味方にスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、悪役(スーパーヴィラン)だとバットマンに出てくるジョーカーなどが有名です。
なお2大アメコミ(アメリカンコミック)としてはDCコミックとMARVELコミックが有名です。
(MARVELコミックにはアイアンマン、マイティ・ソー、キャプテンアメリカ、X-MENなど)。
DCコミックのヒーロー同士が同一の世界観の中で活躍するクロスオーバー作品として「DCエクステンデッド・ユニバース(DC Extended Universe (DCEU))」というシリーズがあります。
引用元:DCエクステンデッド・ユニバース – Wikipedia
DCエクステンデッド・ユニバース(DC Extended Universe (DCEU))は、アメコミのDCコミックスに登場するキャラクターを主人公としたスーパーヒーロー映画の一群が共有する架空の世界、及びその作品群である。日本では「DCフィルムズ・ユニバース」という呼称も用いられている。
このシリーズには次のような作品があります。
No. | 作品名 | 公開年 | 主な登場ヒーロー |
---|---|---|---|
1 | Man of Steel(マン・オブ・スティール) | 2013年 | スーパーマン |
2 | Batman v. Superman: Dawn of Justice(バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生) | 2016年 | バットマン スーパーマン ワンダーウーマン |
3 | Suicide Squad(スーサイド・スクワッド) | 2016年 | スーパーヴィランチーム「スーサイド・スクワッド」 ジョーカー |
4 | Wonder Woman(ワンダーウーマン) | 2017年 | ワンダーウーマン |
5 | Justice League(ジャスティス・リーグ) | 2017年 | スーパーヒーローチーム「ジャスティス・リーグ」 スーパーマン バットマン ワンダーウーマン フラッシュ アクアマンなど |
6 | Aquaman(アクアマン) | 米国(2018年12月21日) 日本(2019年2月8日) |
アクアマン |
7 | Shazam!(シャザム!) | 米国(2019年4月5日) 日本(2019年4月9日) |
シャザム |
私、DCEU作品を観るのは実はこれが初めてでした。
今回のアクアマンはアクアマンの誕生から成長の過程を簡単に紹介して、彼の活躍を描いた作品として独立しています。
DCEUを知らない人にも分かりやすいストーリー展開だったのでおすすめです。
予告編の第一印象は「ごっつい強面(こわもて)のおっさん、強そう」でしたが、観終わった最初の感想は「ロックなヒーロー最高!ユーモアもあって素敵!」でした。
それでは映画「アクアマン」を紹介します。
映画「アクアマン」予告編
映画「アクアマン」公式サイトの予告編 YouTube 映像です
映画「アクアマン」あらすじ
人間とアトランティス帝国(海底世界)の2つの血を引き継いで生まれたアーサー・カリーは規格外の怪力と銃弾の弾をものともしない強靭な体を持っていた。
見た目は怖いが、海で困った人を見つけるとほっておけない性格。
海で多くの人を助けており、助けられた人たちは彼をアクアマンと呼んでいた。
そんなある日、海底に住むメラ王女が地上の彼の元に現れ「地上と海底が『脅威』にさらされている。脅威を取り除くためにアトランティス帝国にきて欲しい」と助けを求める。
アクアマンはメラ王女とともにアトランティス帝国に向かうことになるが、彼の来訪を快く思わない人物がいた。
監督 | James Wan(ジェームズ・ワン) 「死霊館(2013)」「ワイルド・スピード SKY MISSION(2015)」「死霊館 エンフィールド事件 (2016)」 |
脚本 | David Leslie Johnson(デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マ クゴールドリック) Will Beall(ウィル・ビール) |
原案 | Geoff Johns(ジェフ・ジョンズ) James Wan(ジェームズ・ワン) Will Beall(ウィル・ビール) |
原作 | DCコミックス キャラクター創造 Paul Norris(ポール・ノリス) Mort Weisinger(モート・ワイジンガー) |
製作 | Peter Safran(ピーター・サフラン)・・・「死霊館(2013)」「死霊館 エンフィールド事件 (2016)」「死霊館のシスター (2018)」 Rob Cowan(ロブ・コーワン) |
製作総指揮 | Deborah Snyder(デボラ・スナイダー) Zack Snyder(ザック・スナイダー) Jon Berg(ジョン・バーグ) Geoff Johns(ジェフ・ジョンズ) Walter Hamada(ウォルター・ハマダ) |
主な出演者 | Jason Momoa(ジェイソン・モモア) Amber Heard(アンバー・ハード) Willem Dafoe(ウィレム・デフォー) Patrick Wilson(パトリック・ウィルソン) Nicole Kidman(ニコール・キッドマン) Dolph Lundgren(ドルフ・ラングレン) |
音楽 | Rupert Gregson-Williams(ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ) |
製作会社 | Warner Bros. Entertainment, Inc. DC Films |
配給 | Warner Bros. Entertainment, Inc. |
公開 | アメリカ合衆国 2018年12月21日 日本 2019年2月8日 |
上映時間 | 143分 |
Copyright | © 2018 Warner Bros. Pictures & © DC Comics |
映画「アクアマン」感想・レビュー
ロックなヒーロー「アクアマン」
上でも書きましたが、今まで観たことのないヒーローですごく「ロック」な映画だったというのが第一印象でした。
例えば、主人公アクアマンことアーサー・カリー(ジェイソン・モモア)は大柄で規格外のハイパワー、弾丸をも跳ね返すボディーはスーパーマン並みの強靭さを感じさせます。潜水艦の分厚い金属製の扉を簡単に引きちぎるほどのハイパワーは、まさに海のスーパーマンと言ってもいいかも。
見た目も正直言って怖いです。大柄なアメリカ人で強面(こわもて)でぶっきらぼうな感じなんだけど、話すとユーモアがあって強くて優しい男性。
一見相反している「強さ」「怖さ」「ユーモア」を共存させて成立させているキャラクターが凄くロックに私は感じました。
強くてキレイなヒロイン、メラ王女
ヒロインのメラは地上の風習に不慣れなところが不器用であり、とんちんかな行動を起こすところがチャーミングだったりします。
しかし、一度(ひとたび)戦闘になれば華麗な戦闘センスと、海底人でも珍しい特殊な能力で敵を圧倒して勝利する姿に惚れ直すこと間違いなし。
彼女が選ぶ正しい道はときに海の掟を犯すことになりますが、自分の道を疑わない彼女は我が道を突き進みます。
そんな姿にロックさを感じました。
戦い方がMARVELのブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)に似ているなと思ったら、ハリウッドのスタントチーム「87Eleven」が今回の武術指導に関わっているとのこと。
映画「アイアンマン2」で武術指導を担当したジョナサン・エウゼビオが87Elevenに入っているらしいので、ブラック・ウィドウと似た動きになるのも頷けますね。
映画のパンフレットにこの辺りの話が詳しく載っています。
物語は水中バトルと家族愛!
主人公アクアマンことアーサーは人の子どもとして育てられており、人間である父親トム・カリー(灯台守)と陸で暮らしています。
アーサーの母親は海底にあるアトランティス帝国のアトランナ女王。
しかし、アトランナ女王はアーサーが幼くしてアトランティス帝国へ帰っていきました(理由は映画の中で観てね)。
トムは今でも毎朝アトランナの帰りを桟橋で待ち続けていますが、そんな父を陰ながらアーサーは見守っています。
全身刺青で長髪ヤローのアーサーですが、お父さんが大好き。
父親と一緒にビールを飲むシーンがありますが、2人共とても幸せそうでした。
そんなアーサーの目の前でお父さんの命が危険に晒されてしまうエピソードがありますが、鳥肌ものでした。
アーサーは海と陸の脅威を取り除くために旅発つわけですが、同時に、母親のこと、自分の出生にまつわる因縁のことなどいくつかの問題を解決していきます。
ストーリー展開もめちゃくちゃロック!!
話の展開がスピーディーでした。
また、お話の軸も3つぐらいが同時進行していますが、お話が途切れない作りになっており、「飽きてきた」という瞬間が全くありません。
できの悪い映画の場合は往々にしてセリフが長く説明が単調になったりしますが、アクアマンはセリフによる説明だけではなく、映像で事前に重要な伏線を見せておいてくれるので話の流れがスマートでした。
例えば、シーンの長さや、セリフ使いの緩急がしっかり付いていて、とても綺麗にまとめられていて分かりやすい映画なんです。
かと言って、迫力がないとか、静かな映画ではないので、海底や地上におけるド派手なアクションシーンなどは観ていて爽快です。
これまでヒーロー映画はあまり観たことがないので、私の目にはとても新鮮な映像ばかりでそれはとても迫力ある映画でめちゃくちゃロックでした。
監督のジェームズ・ワンは「ワイルド・スピード SKY MISSION(15)」でアクション映画で評判を取っていますが、「死霊館(13)」「死霊館 エンフィールド事件(16)」でホラー映画でのストーリー展開でも観客を引き込む実力を証明しています。
ジェームズ・ワン監督が担当していると知ってから期待度が上がって映画を観に行きましたが間違いありませんでした。
よく「期待が上がりすぎて、ハードルをあげてしまい、観てつまらなかった」という話を聞きましたが、この映画「アクアマン」は問題ないと思います。
前作を知らなくても十分楽しめました
冒頭でも説明しましたが、DCエクステンデッド・ユニバースというのはDCコミックのスーパーヒーローたちが共有する世界でシリーズ作品となっており、今回が6作目でした。
「シリーズものだし、順番にみてなかったら楽しめないのでは?」と、もし不安に思っている方がいらしたら心配はいりません。
今回は幸い「アクアマン」単体のお話でかつ、アクアマンの誕生秘話からのお話だったので、過去のシリーズ作品を知らなくても最初から最後まで楽しむことができました。
DCEUの前作(5作目)になる「ジャスティス・リーグ・2017」にはアクアマンとメラ王女が出演しているようなので今度、順番に観てみたいな、とは思いましたがその程度です。
キャストで振り返る映画「アクアマン」
Arthur(アーサー) / Aquaman(アクアマン)
アーサーは人間とアトランティス帝国との間に生まれ、地上で育った男性。
父親と2人ぐらし。
見た目は凶悪そうに見えぶっきらぼうに感じるところもあるが、海で困った人を見つけたら真っ先に助けに入ることからアクアマンという異名が付いている。
世界の脅威をメラに知らされて協力を求められ、やむなく共に戦いの中に身を投じていくことになる。
- 主演 Jason Momoa(ジェイソン・モモア)
- 生年月日 1979年8月1日
- 出生地 アメリカ合衆国ハワイ州ホノルル
- 主な映画出演作品
- Justice League(ジャスティス・リーグ・2017)/アーサー・カリー / アクアマン 役
- Conan the Barbarian(コナン・ザ・バーバリアン・2011)/コナン 役
Mera(メラ)・・・ベゼル王国・王女
アトランティス王国・オーム王の婚約者。
平和をこよなく愛し、水を自在に操る能力を持つ。
アクアマンに助けを求めて現れる。
アクアマンとともに世界を股にかけた戦いに身を投じていく。
- 俳優 Amber Heard(アンバー・ハード)
- 生年月日 1986年4月22日
- 出生地 テキサス州オースティン
- 主な映画出演作品
- Justice League(ジャスティス・リーグ・2017)/メラ 役
King Nereus(ネレウス王)・・・ベゼル王国・国王
アトランティス帝国のオーム王と同盟を結んでおり、娘のメラはオーム王の婚約者である。
オーム王の野心に対して警戒をしていながらも、彼の計画に乗ることになる。
- Dolph Lundgren(ドルフ・ラングレン)
- 生年月日 1957年11月3日
- 出生地 スウェーデン・ストックホルム
- 主な映画出演作品
- Creed II(クリード 炎の宿敵・2018)/イワン・ドラゴ 役
- The Expendables 3(エクスペンダブルズ3 ワールドミッション・2014)/ガンナー・ヤンセン 役
- The Expendables 2(エクスペンダブルズ2 ・2012)/ガンナー・ヤンセン 役
- The Expendables(エクスペンダブルズ・2010)/ガンナー・ヤンセン 役
- Rocky IV(ロッキー4/炎の友情・1985)/イワン・ドラゴ 役
King Orm(オーム王)・・・アトランティス帝国・国王
海底の7つの国を支配し、海の覇王「オーシャンマスター」を目指す野心家。
海を汚し、海の平和を壊す人類を憎んでいる。
- 俳優 Patrick Wilson(パトリック・ウィルソン)
- 生年月日 1973年7月3日
- 出生地 アメリカ合衆国バージニア州ノーフォーク
- 主な映画出演作品
- Annabelle 3(2019)/エド・ウォーレン 役
- The Conjuring 2(死霊館 エンフィールド事件・2016)/エド・ウォーレン 役
- The Conjuring(死霊館・2013)/エド・ウォーレン 役
- Watchmen(ウォッチメン・2009)/ダン・ドライバーグ / ナイトオウルII世 役
Atlanna(アトランナ女王)・・・アトランティス帝国・女王
アクアマンの母親にして、アトランティス帝国の女王。
- 俳優 Nicole Kidman(ニコール・キッドマン)
- 生年月日 1967年6月20日(51歳)
- 出生地 アメリカ合衆国 ハワイ州ホノルル
- 国籍 オーストラリア/アメリカ合衆国(二重国籍)
- 主な映画出演作品
- Lion(LION/ライオン 〜25年目のただいま〜・2016)/スー・ブライアリー 役/ハリウッド映画賞 助演女優賞受賞・オーストラリア映画協会賞 助演女優賞受賞その他多数受賞およびノミネート
- Paddington(パディントン・2014)/ミリセント 役
- Rabbit Hole(ラビット・ホール・2010)/ベッカ・コルベット 役/シンユーフォリア賞 主演女優賞受賞・アカデミー主演女優賞ノミネート・ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)ノミネートその他多数ノミネート
Vulko(バルコ)・・・アトランティス帝国・参謀
アトランティス帝国のオーム王に仕える参謀。
アクアマンが幼い頃に水中呼吸や武術を教えていた。
- 俳優 Willem Dafoe(ウィレム・デフォー)
- 生年月日 1955年7月22日
- 出生地 アメリカ合衆国 ウィスコンシン州アップルトン
- 主な映画出演作品
- At Eternity’s Gate(永遠の門 ゴッホの見た未来・2018)/フィンセント・ファン・ゴッホ 役/ヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞・ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ドラマ部門)ノミネート
- Spider-Man(スパイダーマン・2002)/スーパーヴィラン ノーマン・オズボーン / グリーン・ゴブリン 役
- Shadow of the Vampire(シャドウ・オブ・ヴァンパイア・2000)/マックス・シュレック 役/インディペンデント・スピリット賞 助演男優賞 受賞・アカデミー助演男優賞 ノミネート
映画「アクアマン」のみどころ
序盤は大事なキャラ設定と伏線
映画の序盤でサクッと、主人公アクアマンの両親の出会いと、海底人と母親の関係性を分かりやすく、そして楽しく説明してくれます。
この時、両親同士の愛情と、アーサーを思う両親の愛情が分かりやすく描かれて、映画の後半をすごく盛り上げてくれます。
映画の序盤には両親のエピソードはもちろんですが、アクアマンであるアーサーの子どもの頃のエピソードと、大人になってからアクアマンとしてどんな特異性を発揮して人々を助けているか、という描写がすごく分かりやすく、ロックに描かれています。
このとき後のスーパーヴィラン(悪役)が絡むエピソードが描かれます。
お茶目なメラ王女が可愛い
ヒーローものの映画なので戦闘シーンなどはとても盛り上がりますが、戦闘シーン以外で私が気に入っているシーンがあります。
アクアマンとメラ王女が2人である物を探して、地上を旅するシーンがとても好きです。
普段は王女として振る舞いキリッとしていて、戦ってもかっこいいメラ王女が、地上の風習に不慣れなこともあり、王女が行う行動がすごく可愛かったりするのです。
ここでもギャップ萌えが発生します。
個人的にお気に入りなエピソードです。
最後に
DCコミックで唯一ちゃんと観たことがあったのが、バットマンのダークナイト3部作だけでした。
劇場では観ていませんが、Netflixで何度も食い入るように観ました。
しかし、このダークナイト3部作は残念ながらDCEUではありません。
今回、アクアマンはDCEUシリーズの6作目に当たりますが、DCコミックの原作が元になっています。
原作を知っている人にとってはお馴染みの設定がベースになっていることは明らかです。
2011年 DCコミックが「THE NEW 52!」という新体制に移行して、スーパーヒーロー系雑誌を一斉に再創刊しています。
この時期に脚本を担当したジョフ・ジョーンズが今回の映画で脚本と製作総指揮に名を連ねており、新しいアクアマンに一役買ってくれていますが、映画パンフレットの情報によれば過去の設定をそのままなぞっている訳でもなさそうです。
「規格外」の破壊力と、「想定外」のロックンロールな映画だと思いますので、ぜひ観ていただきたい映画です。
なお、ジェームズ・ワン監督の代表作としてアクション映画の「ワイルド・スピード SKY MISSION(2015)」は有名ですが、世界的に大ヒットしたホラー映画「死霊館(2013)」「死霊館 エンフィールド事件 (2016)」も有名です。
アクション映画、ホラー映画、そして、ヒーロー映画と多彩な才能を持つジェームズ・ワン監督はもう怖いものなしですね。
個人的に去年はホラー映画デビューでたくさんホラー映画を観ましたが、今年はヒーロー映画も観てみようと思います。
以上、『映画「アクアマン」感想・レビュー(規格外のスーパーヒーロが繰り広げる水中バトルと家族愛の物語)』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
宮川(@miyakawa2449)でした。
コメント
[…] NEW ARTICLE 映画「アクアマン」感想・レビュー(規格外のスーパーヒーロが繰り広げる水中バトルと家族愛の映画) […]