映画「X-MEN:アポカリプス」は新章X-MENの3作目にあたり、いよいよX-MEN再建に至る物語となります。
映画の冒頭は紀元前3600年古代エジプトまで遡ります。
この時代のミュータントは強大な力と権力を持つ神として君臨していた。
神の名前はエン・サバ・ヌール(アポカリプス)と呼ばれ、ミュータントの起源と言われている。
何千、何万という民たちが神の名前を連呼する中、エン・サバ・ヌールは1つの強大なピラミッドの中に入っていく。
ピラミッドの中は薄暗く、天井高い空間が広がり中央には2つの石でできた寝台が並んでいた。
これから行われる儀式は、若い男の体にエン・サバ・ヌールの魂を移し込む儀式だったのだ。
若い男は身体を傷つけられても超速再生される能力を持つミュータントであり、エン・サバ・ヌールはミュータントの身体を乗っ取り、肉体の若さとミュータント能力の両方を手に入れようとしていた。
しかし、民の中でエン・サバ・ヌールに対し疑念を持つ男たちが何人か潜んでいた。
魂を移し入れる儀式に入ったエン・サバ・ヌールは無防備であり、このタイミングを見計らって疑念を持つ男たちは反乱を起こした。
反乱を起こした男たちは儀式を確実に止めるため、エン・サバ・ヌールとその従者「黙示録の四騎士」に一斉に襲いかかると同時に、ピラミッドを破壊し全てを埋め尽くす作戦に出た。
混乱の中エン・サバ・ヌールの魂の転移の儀式は終えるが、崩れたピラミッドの下に生き埋めとなり、そのまま長い眠りにつくことになる。
そして、現代に話が繋がります。
前作「X-MEN:フューチャー&パスト」についてはこちらの記事で解説
映画「X-MEN: アポカリプス」予告編
公式アカウント「20世紀フォックス ホーム エンターテイメント」のYouTubeチャンネルより
映画「X-MEN: アポカリプス」あらすじ
引用元:映画『X-MEN:アポカリプス』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
X-MEN史上最大スケールで描く大ヒットシリーズ集大成!
最後の敵は、神。紀元前3600年のエジプト。「アポカリプス」として君臨する、人類史上初のミュータント、エン・サバ・ヌールが、ピラミッドで新たなミュータントの肉体へ転移しようとしていた。
しかし、反乱が起こりピラミッドは崩壊。アポカリプスは瓦礫の下で永い眠りにつく——。
1983年。アポカリプスは目を覚まし、核兵器まで製造し堕落した人類に怒りを募らせる。
マグニートーら4人のミュータント“黙示録の四騎士”を集めたアポカリプスは、強力なパワーで各国から核兵器を葬り、世界を滅ぼし再構築し始める。
不穏な動きを察知したプロフェッサーも、その能力を狙ったアポカリプスに捕らわれてしまう。
最古最強の“神”アポカリプスを止める為には、X-MEN全員の力を集結させなければならない。
ミスティークを中心に若いミュータントたちは、かつてない戦いに挑むことになった。
原題 | X-Men: Apocalypse |
---|---|
監督 | Bryan Singer(ブライアン・シンガー) |
脚本 | Simon Kinberg(サイモン・キンバーグ) |
製作 | Lauren Shuler Donner(ローレン・シュラー・ドナー) Bryan Singer(ブライアン・シンガー) Simon Kinberg(サイモン・キンバーグ) Hutch Parker(ハッチ・パーカー) |
製作総指揮 | Stan Lee(スタン・リー) Todd Hallowell(トッド・ハロウェル) Josh McLaglen(ジョシュ・マクラグレン) |
出演 | James McAvoy(ジェームズ・マカヴォイ)・・・チャールズ・エグゼビア / プロフェッサーX Michael Fassbender(マイケル・ファスベンダー)・・・エリック・レーンシャー / マグニートー Jennifer Lawrence(ジェニファー・ローレンス)・・・レイヴン・ダークホルム / ミスティーク Oscar Isaac(オスカー・アイザック)・・・エン・サバ・ヌール / アポカリプス Nicholas Hoult(ニコラス・ホルト)・・・ハンク・マッコイ / ビースト Rose Byrne(ローズ・バーン)・・・モイラ・マクタガート Evan Peters(エヴァン・ピーターズ)・・・ピーター・マキシモフ / クイックシルバー Tye Sheridan(タイ・シェリダン)・・・スコット・サマーズ / サイクロップス Sophie Turner(ソフィー・ターナー)・・・ジーン・グレイ / フェニックス Olivia Munn(オリヴィア・マン)・・・サイロック Lucas Till(ルーカス・ティル)・・・アレックス・サマーズ / ハヴォック |
製作会社 | MARVEL Entertainment, LLC |
配給 | Twentieth Century Fox Film Corporation |
公開 | 2016年 |
上映時間 | 144分 |
コピーライト | ™ and © 2016 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. © Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. |
映画「X-MEN:アポカリプス」の見どころ
この物語はいくつかの物語が絡み合っており、わかりにくいところがある。
全体的には1つの結末に収束してゆくので黙って観ていれば楽しめるが、いくつかの事象が次から次と登場するので頭の整理がつかなくなる人もいるかもしれません。
ミュータトの起源である古代エジプトのエン・サバ・ヌール(アポカリプス)登場
ミュータトの起源である古代エジプトのエン・サバ・ヌール(アポカリプス)が長い眠りから目覚める。
今作のスーパーヴィランである。
新しい世界を創造するために、世界を滅ぼそうとする。
エン・サバ・ヌールは「黙示録の四騎士」を再結成
エン・サバ・ヌールは目的を果たすために従者としての「黙示録の四騎士」を探し出す。
四騎士に選ばれ人間はミュータントであり、エン・サバ・ヌールは彼らに自身の力の一部を与えて力を強化する。
新しいミュータントが登場するが、見覚えのある顔も。
恵まれし子らの学園
チャールズは自宅を「恵まれし子らの学園」として運営を始めており、様々なミュータントたちが集っていた。
その姿の中にはジーン・グレイの姿も。
ジーン・グレイは自分の中に眠る黒く深い闇のミュータント能力をすごく恐れており、力をコントロールすることができず悩んでいた。
チャールズはジーンの悪夢の正体をしり、地球の裏側のエジプトの事故を探ることになり、そこで意外な人物を見つける。
エジプトの事故は長いの眠りから目覚めた、エン・サバ・ヌールが起こした大量破壊の結果であり、チャールズはエン・サバ・ヌールに関わり会う運命のいたずらに翻弄される。
初期3部作ではジーン・グレイは己の力を暴走させて、最後はローガンに自分を殺してくれるように懇願するが、それは時間にして15年以上先の出来事。
しかし、「X-MEN:ヒューチャー&パスト」の出来事で時間軸は新しく書き換わっている。
現在が正史であるとすれば、今作の「X-MEN:アポカリプス」はもちろん、「X-MEN:ダークフェニックス」でジーン・グレイの運命がどうなるのか!これはシリーズを通しての見せ場です。
エリック・レーンシャーとミスティーク
「X-MEN:ヒューチャー&パスト」の1973年のパリ調印の反乱後、マグニートーは危険視され指名手配の対象となり逃亡生活を送っていた。
逃亡生活先のポーランドで名前をかえてひっそりと暮らしていたが、あることがきっかけで正体がバレて、再び追われる身になる。
■マイケル・ファスベンダーの主演作品の紹介記事
その頃ミスティークは1973年のパリ調印の反乱でエリックを止めことにより、アメリカ大統領や高官を救ったことで未来が新しく変わっていた。
生き延びたミスティークは、囚われている罪なきミュータントを解放する活動をおこなっていた。
そんな折、エリックの危機を聞きつけミスティークは行動を開始するが、一匹オオカミの彼女にできることは限られていた。
そこでミスティークはエリックを探し出すためにチャールズの元に訪れるが、そのときはすでに遅く新手がエリックの元に現れた直後だった。
恵まれし子らの学園最大のピンチ
エン・サバ・ヌールにチャールズはさらわれてしまう。
その直後、「恵まれし子らの学園」が大爆発を起こし崩れ去ってしまう。
現場に現れたウィリアム・ストライカー大佐により、ミュータントのミスティーク、ハンク、シルバークイック、そしてCIAのモイラが連れ去られてしまう。
チャールズはエン・サバ・ヌールに攫われ、主要メンバーはストライカー大佐にさらわれ、学園最大のピンチ。
そのとき、偶然身を隠し通すことができた、ジーン、スコット、ナイトクローラーはストライカー大佐に捕らえられた仲間を救出するためヘリに乗り込むのだが。
エン・サバ・ヌール、黙示録の四騎士 VS ミュータントたち
本作の最大の見せ場は、エン・サバ・ヌールと黙示録の四騎士たちが、ミュータントたちと戦う最終決戦です。
1000回繰り返してきた魂の転移に数多くのミュータント能力を身につけているエン・サバ・ヌール。
エン・サバ・ヌールから強大な力を分け与えられた黙示録の四騎士たち。
彼らに立ち向かうはミスティークを中心としたX-MENたち。
ミスティーク/ビースト/クイックシルバーという中堅メンバーと、恵まれし子らの学園の新入生ジーン・グレイ、スコット・サマーズ、そして、ナイトクローラー。
X-MENたちの目的はチャールズを救出し、エン・サバ・ヌールの人類滅亡の野望を打ち砕くこと。
X-MEN全員に見せ場があり、ジーン・グレイが覚醒する重要シーンもあり、最後まで目が離せません。
ジーン・グレイは6月21日公開「X-MEN:ダークフェニックス」の主役でもあり、「X-MEN:アポカリプス」を観ずしてダークフェニックスはやはり見ることはできないでしょう。
新しく増えるミュータントたち
チャールズの元には新しく腕の立つミュータントたちが集まってきます。
「X-MEN:ダークフェニックス」に関わる面々が登場しているので、名前と能力をここにまとめておきます。
スコット・サマーズ
目を開いただけで両目から強力な破壊光線を発射する能力を持つ。
アレックス・サマーズの弟。
ハンクが製作した特殊サングラスで破壊光線の射出を普段は防いでいる。
ジーン・グレイ
強力なテレパスであり、テレキネシス(念動力)を持つ。
自分の中にある強力な力を恐れていて、心の殻にこもっている。
初期3部作ではジーンの中で抑圧されていた人格「フェニックス」が暴走し、悲しい結末を迎えている。
「X-MEN:X-MEN: フューチャー&パスト」のラストシーン(2023年)では元気な姿を見せているジーンが存在するので今回の映画の結末が一番気になります。
カート・ワグナー / ナイトクローラー
テレポートの能力と悪魔の容姿を持つ。
移動範囲は自分の目に見える視界の範囲か、過去に行ったことがある場所に限定される。
自分と自分に触れていれば他人も同時に移動できる。
初期3部作に「X-MEN2」で大人のナイトクローラーが登場しています。
オロロ・マンロー / ストーム
天候を操るミュータントだが、貧困の生活のため能力を窃盗などに利用していた。
初期3部作ではチャールズの後継者に選ばれていた。
シリーズを支える中心的なミュータント
チャールズ・エグゼビア / プロフェッサーX
地上最強のテレパスであり、X-MENおよび、恵まれし子らの学園の創設者。
ミュータントたちが安心して暮らせて、人類が共存できる未来を目指している。
エリック・レーンシャー / マグニートー
磁力を操れる能力を持ち、金属を自在に操れる。チャールズと親友であるが、考えが異なるため度々衝突する。
過去の出来事が理由で人類をひどく憎んでいる。
レイヴン・ダークホルム / ミスティーク
いろんな人間に変身できる能力を持つ。
見たことがある人間であれば、姿形はもちろん、指紋や声紋、網膜まで本人と同じ姿になれる。
幼い頃はチャールズと同じ環境で育ったことがある。
ハンク・マッコイ / ビースト
青い毛並みの野獣の姿に変身すると怪力を発揮できる能力を持つ。
優れた頭脳の持ち主であり、チャールズの右腕的存在。
ピーター・マキシモフ / クイックシルバー
音速で移動することができて、同時に超高速で思考することができる能力を持つ。
実はエリックの息子であるが、前作「X-MEN: フューチャー&パスト」で一度会った時はその事実を知らなかった。
まとめ:X-MENの新しい歴史が生まれ、過去作の歴史はなかったことに
インタビュー“製作・脚本サイモン・キンバーグ”映画「X-MEN:アポカリプス」
20世紀フォックス映画公式チャンネルが2016/08/24 に公開したYouTubeです。
なお、X-MEN:アポカリプスが日本で公開されたのは同年の8月11日です。
前作:「X-MEN:ヒューチャー&パスト」で新しく歴史を描き直されているため、「X-MEN:アポカリプス」以降がX-MENの正史という扱いになると製作・脚本サイモン・キンバーグがインタビュー(37秒後以降)で答えています。
よって、X-MEN(2000)、X-MEN2(2003)、X-MEN: ファイナル ディシジョン(2006)の歴史はなかったことになっています。
このことから僕らが知る X-MENではない新しい歴史が既に始まっています。
レイブンことミスティークが英雄として扱われている「X-MEN:アポカリプス」はそんな新しいX-MENです。
神であり、ミュータントの起源であるアポカリプスが目覚め、黙示録の四騎士をミュータントの中から集めます。
チャールズは大ピンチに陥り、主要メンバーも囚われてX-MEN最大のピンチに陥りますが、若きX-MENの卵たちが活躍する今作、後半が最大の見どころです。
もし、あなたが「X-MEN:ダークフェニックス」を観に行くなら、行く前にもう一度「X-MEN:アポカリプス」を観てから映画館を訪ねることをお勧めします。
また、サイモン・キンバーグが上記のインタビューでこうも話しています。
『「X-MEN:ヒューチャー&パスト」のラストに登場したエグゼビア(プロフェッサーX)の屋敷のシーンにつなげていくよ』
X-MENファンの方はますます、「X-MEN:ダークフェニックス」が待ち遠しくなってきますね。
なぜなら、X-MENのシリーズの脚本に精通するサイモン・キンバーグがダークフェニックスの監督ですから。
以上、『映画「X-MEN: アポカリプス」総復習・まとめ(X-MENシリーズの正史が新しく描かれた)』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
映画ライター宮川(@miyakawa2449)でした。
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