2011年の映画史で数々の賞を受賞またはノミネートし、挑戦的な内容で様々な波紋を呼んだ作品「SHAME -シェイム-」。
非常に激しいセックス描写のためアメリカで最も厳しい上映規制NC-17(17歳以下鑑賞禁止)になった作品。日本でも大幅な編集が入り、R18指定として公開にこぎつけた作品です。
ヴェネツィア国際映画祭など数多くの映画祭で高い評価を受け数多く受賞している映画です。
実力派俳優で今、話題の「X-MEN ダーク・フェニックス」の公開を控えているマイケル・ファスベンダーの主演映画です。
- ヴェネツィア国際映画祭
- 主演男優賞受賞(マイケル・ファスベンダー)
- FIPRESCI賞作品賞受賞(SHAME -シェイム-)
- シネマヴェニーレ賞作品賞受賞(SHAME -シェイム-)
- 英国インディペンデント映画賞
- 主演男優賞受賞(マイケル・ファスベンダー)
- 助演女優賞ノミネート(キャリー・マリガン)
- 作品賞ノミネート(SHAME -シェイム-)
- 監督賞受賞(スティーヴ・マックイーン)
- 脚本賞ノミネート(スティーヴ・マックイーン、アビ・モーガン)
マイケル・ファスベンダーが演じるブランドンは、ニューヨークで働くエリートサラリーマンでありながら、恥(Shame)を隠し平穏な暮らしを送っている。
彼が隠している恥はセックス依存症。
危険な男マイケル・ファスベンダーが、心の奥から湧き出るエロスを隠さず演じ切ります。
映画「SHAME -シェイム-」予告映像
映画「SHAME -シェイム-」あらすじ
引用元:ギャガ株式会社(GAGA Corporation)/SHAME-シェイムー
そこに描かれるのはセックスだけ。
しかし、あなたは彼の≪人生そのもの≫を覗き見ることとなる。
せずにはいれない。しても埋まらない。セックスは時々悲しい。STORY
NYでエリートサラリーマンとして生活するSEX依存症の兄の部屋に転がり込んだ、恋愛依存症にしてリストカット癖のある妹。
全く相容れない二人は、共に生活を送ることで衝突し、事態は悪い方向へと転がり始める。そんな折、男のもとに衝撃的な連絡が入る。
彼はなぜ、そんなにもセックスに傾倒していくのか?そこに浮かび上がるのはー。
映画「SHAME -シェイム-」基本情報
原題 | Shame |
---|---|
監督 | Steve McQueen(スティーヴ・マックイー)
□主な監督作品 |
脚本 | Steve McQueen(スティーヴ・マックイー) Abi Morgan(アビ・モーガン) |
出演者 | Brandon(ブランドン)・・・Michael Fassbender(マイケル・ファスベンダー) Sissy(シシー)・・・Carey Mulligan(キャリー・マリガン) David(デイヴィッド)・・・James Badge Dale(ジェームズ・バッジ・デール) |
配給 | 米国 フォックス・サーチライト・ピクチャーズ 英国 モメンタム・ピクチャーズ 日本 GAGA(ギャガ) |
公開 | 米国 2011年12月2日 英国 2012年1月13日 日本 2012年3月10日 |
上映時間 | 101分 |
製作国 | 英国 |
コピーライト | © 2011 New Amsterdom Film Limited, Channel Four Television Corporation and British Film Institute |
映画「SHAME -シェイム-」感想・レビュー
俳優マイケル・ファスベンダーが主演していなかったら、自分から観に行く作品ではなかったと思います。
嫌いな映画ではありません。
むしろ、ブランドンがかっこよくていい。
映画の内容としては恥(Shame)を抱えた兄妹の物語で、主人公である兄ブランドン(マイケル・ファスベンダー)を中心として物語は進んでゆく。
セックス依存症を世間に隠し、平穏だが充実した彼なりの完成されて幸せな日々を送り続けていたブランドン。
ブランドンはモテる男でバーで出会った女性を簡単に口説き一夜を共にすることも多いが、基本コールガール(電話で呼び出す娼婦)を買うことが多い。
ブランドンの目線や会話運びは30代の男として不自然さがなく、自信が満ち溢れている。
ときどき鋭い目をする所も女性心をくすぐるのだろうか。
そんなブランドンの所に妹のシシーが暫く暮らすことになる。
ブランドンは少しずつ妹に生活エリアを侵食されて、生活のリズムを壊し始めていく・・・
ここでボタンの掛け違いが始まり、兄と妹は不幸の連鎖に落ちていきます。
美男美女が出てきて大人の物語を展開していく、性的描写に抵抗がなければ最後まで観れる大人の映画です。
映像や音楽がすごくいい、どこの絵を切り取っても絵葉書として販売できるような絵作りはすごいと思って観ていました。
大人の男と大人の女の会話も楽しい。
ブランドンもシシーも心にサイコパスな部分を持ち合わせている。
サイコパス好きには控えめかもしれませんが、軽めの人間の狂気をかいま見ることになります。
こういう映画は好きです。
あなたがサイコスリラー嫌いでなく、マイケル・ファスベンダーが好きな俳優なら気に入る映画だと思います。
最初から最後までクールな映像がみれます。
映画「SHAME -シェイム-」の登場人物
Brandon(ブランドン)
ニューヨークで働くエリートサラリーマン。
仕事・お金・女・住まいに困っていない完全に自立した30代の独身、見た目もいい男でファッションセンスも優れているがセックス依存症。
決まったパートナーはおらず、コールガールやゆきずりの女性と夜を過ごすことが多い。
彼がいろんな女性を口説く、色男ぶりをまずは堪能して欲しい。
- Michael Fassbender(マイケル・ファスベンダー)
- 生年月日 1977年4月2日
- 出生地 西ドイツ、ハイデルベルク
- 国籍 ドイツ・アイルランド・イギリス
- 主な映画出演作品
- X-Men: Apocalypse(X-MEN: アポカリプス・2016) /エリック・レーンシャー / マグニートー 役
- Steve Jobs(2016)/主演 スティーブ・ジョブズ 役
- X-Men: Days of Future Past(X-MEN:フューチャー&パスト・2014)/エリック・レーンシャー / マグニートー 役
- 12 Years a Slave(それでも夜は明ける・2013)/エドウィン・エップス 役/アカデミー助演男優賞ノミネート・英国アカデミー賞 助演男優賞ノミネート・ゴールデングローブ賞 助演男優賞ノミネート
- X-Men: First Class(X-MEN:ファースト・ジェネレーション・2011)/エリック・レーンシャー / マグニートー 役/ロサンゼルス映画批評家協会賞主演男優賞受賞・ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞スポットライト賞受賞
主演マイケル・ファスベンダーが出演しているX-MEN紹介記事
Sissy(シシー)
ジャズシンガーでブランドンの妹。
ブランドンに何度も電話をかけるが、電話に出てもらえないのである日彼の家に訪れる。
そして、少しの期間だけ部屋に置いてくれと相談する。
ブランドンは妹との共同生活で生活のペースを乱されていく。
- Carey Mulligan(キャリー・マリガン)
- 生年月日 1985年5月28日
- 出生地 イングランド・ロンドン
- 国籍 イギリス
- 主な映画出演作品
- Suffragette(未来を花束にして・2015)/主演 モード・ワッツ 役/第19回ハリウッド映画賞主演女優賞受賞
- The Great Gatsby(華麗なるギャツビー・2013)/デイジー・ブキャナン 役
- An Education(17歳の肖像・2009)/主演 ジェニー 役/英国アカデミー賞 主演女優賞受賞・アカデミー主演女優賞ノミネート・ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)ノミネート
David(デイヴィッド)
ブランドンの直属の上司。
ディヴィッドは妻子がいるが、女にだらしないところを部下の前で隠そうとしない。
ブランドンを飲みに誘い、シシーが歌うバーに訪れる。
- James Badge Dale(ジェームズ・バッジ・デール)
- 生年月日 1978年5月1日
- 出生地 アメリカ合衆国ニューヨーク
- 主な映画出演作品
- The Lone Ranger(ローン・レンジャー・2013)/ダン・レイド 役
- Iron Man 3(アイアンマン3・2013)/ エリック・サヴィン 役
最後に
性的描写が苦手な人、サイコスリラーが苦手な人にはオススメしない映画です。
基本は官能ドラマです。
官能と言っても「いやらしさ」よりも「芸術性が高い」です。
イケメンの男が女性を口説いたり、食事に行ったり、夜を共に過ごしたりします。
一見すると主人公のブランドンは充実した生活を過ごしているが、垣間見える心の闇が彼を不安にさせ、怒らせます。
その心の闇は実際に映画を観て確かめて欲しい。
セックス依存症であることについては彼なりに折り合いをつけて幸せな生活を送っていました。
おそらくセックス依存症については彼は何も悩みを持っていないと思われます。
しかし、妹が彼の部屋に住むようになってから彼は影響を受け始めていきます。
妹に生活の空間を侵食されていくことで、彼の心の闇が顔を覗かせていきます。
見る人によって捉え方が変わる映画だと思うので、観ていない人は自分の目で観て欲しい作品です。
因みにこの作品に私が感じたことは「他人との距離感」の難しさでした。
他人と適度の距離感を保ち、自分の世界を築いてきた兄ブランドン。
対して妹シシーは他人に依存して生きていくタイプなので、ブランドンにとっては距離が近すぎて苦手なタイプだった。しかも、兄妹という切っても切れない関係が彼をさらに苦しめる。
彼ブランドンは最後、何かの答えを見つけたのか?
答えを観ている側に問いかける作品でした。
以上、『映画「SHAME -シェイム-」芸術性が高い官能ドラマ・X-MENの』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
映画ライター宮川(@miyakawa2449)でした。
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コメント
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