映画『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』がいよいよ11月8日(アメリカ11月1日)公開されます。
ターミネーターシリーズの生みの親であり、大ヒット作『ターミネーター(原題: The Terminator・1984年)』『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』の監督を務めたジェームズ・キャメロンが製作・原案に復帰(監督はティム・ミラー)。
また、『ターミネーター2』より次の続編には出演を拒否していた、リンダ・ハミルトンが『サラ・コナー役』として戻ってきました。
リンダ・ハミルトン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームズ・キャメロンのタッグが28年ぶりに集結。
2003年以降に新たに公開されていた3作品
- 『ターミネーター3(原題: Terminator 3: Rise of the Machines・2003年)』
- 『ターミネータ4(原題: Terminator Salvation・2009年)』
- 『ターミネーター:新起動/ジェニシス(原題: Terminator Genisys・2015年)』
これらは残念ながら今回の新作『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』とは全く関連性がなくなりました(『ターミネーター3』ではサラ・コナーは白血病でなくなっており、物語の継続性が失われるためです)。
よって、今回の新作は過去の2作を含めた正当シリーズということになります。
- 『ターミネーター(原題: The Terminator・1984年)』
- 『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』
- 『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』
そこでこの記事では『ターミネーター』シリーズのポイントを整理して、『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』の公開に備えたいと思います。
1.基本的なおさらい
『スカイネット』と『審判の日』
2029年の未来から1984年にタイムスリップしてきたカイル・リースの証言より
元々はコンピュータの無人防衛システムとして開発された人工知能システムが『スカイネット』である。
スカイネットは後に人類を敵とみなし行動を開始。
スカイネットにより、30億の人命が核戦争で失われた1997年8月29日。
生存者はこの日のことを『審判の日』と呼んだ。
そして、スカイネットを中心とした機械との戦争が生存者たちをより苦しめることとなる。
『ターミネーター(原題: The Terminator・1984年)』でターミネーターに襲われた経験から、サラ・コナーは来たる『審判の日』と『スカイネット』との戦争に備えてジョン・コナーを幼い頃から英雄になるように育てていた(『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』)。
そして、『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』の最後にはスカイネットの元凶となる『全て』が破壊され、未来は守られて映画は終わりました。
『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』では、サラ・コナーとジョン・コナー、ターミネーター(T-800)の活躍により『審判の日』を免れた後の人類の物語となっています。
2.サラ・コナー
1984年
未来から来たターミネーター(殺人マシーン)に命を狙われた一般女性だった。
テレビ報道で『サラ・コナー』という女性ばかりが襲われる事件を知り、警察に保護を求める。
サラ・コナーの前に怪しい男が現れるが、その男は自分のことを危険から守ってくれる。
その男は彼女の命を救うために未来からやって来た戦士「カイル・リース」。
サラ・コナーは戦士カイル・リースに守られることで恋に落ち、2人の間に愛が芽生える。
最終局面でサラ・コナーはターミネーターを高圧プレス機に誘い込みターミネーターを破壊する。
数ヶ月後、旅先で撮られたポラロイド写真を受け取り、大きくなったお腹を抱えて車で走り去るサラ・コナーで映画が締めくくられる。
1994年
過去にコンピュータ工場の爆破未遂事件で警察に逮捕され、州警察病院に収容されていた。
息子ジョン・コナーにターミネーター(T-800)の魔の手が迫ったと誤解したサラ・コナーは逃亡を図る。
逃亡中にかつてのターミネーターが目の前に現れ、1984年の悪夢の再来と思いパニックになる。
ところが、ジョン・コナーも目の前に現れ、別のターミネーターが自分の命を狙っている危険性を知らされる。
そして、目の前のターミネーター(T-800)が自分たちの味方だと知らされる。
ターミネーター(T-800)の情報から “審判の日”を巻き起こす、スカイネットの開発者『サイバーダイン社の特殊企画部部長マイルズ・ダイソン』の情報を聞き出す。
ダイソンの暗殺に失敗するが、ダイソン、ターミネーター、ジョン・コナーの合わせて4名でターミネーターに関する全てを破壊することに成功する。
敵のターミネーター(T-1000)の追撃に合うが、とある工場の溶鉱炉にターミネーター(T-1000)を追い込むことに成功する。
ジョン・コナーたちと共に旅してきたターミネーター(T-800)は唯一残る自分自身のボディーとマイクロチップを破壊するために、サラ・コナーに自分自身を溶鉱炉に沈めることを依頼する。
ターミネーター(T-800)は人間の命の重みを学び、涙の理由を知った瞬間だとサラ・コナーは理解する。
3.カイル・リース
1984年
2029年の未来からマシーン軍と戦う抵抗軍(人類軍)の英雄ジョン・コナーの命令で、サラ・コナーをターミネーターから守るために過去の1984年5月12日ロサンゼルスに送られる戦士。
サラ・コナーとの出会いはターミネーター襲撃と同時という最悪のタイミングだった。
ターミネーターの襲撃からサラ・コナーを遠ざけることに1度は成功するが、街中で騒動を起こしたためカイル・リースは警察に逮捕、サラ・コナーは被害者として保護される。
サラ・コナーがターミネーターに命を狙われる理由を語る。
カイル・リースは警察で犯罪心理学者のシルバーマン先生に様々な質問を受ける。
その夜、再びターミネーターはサラ・コナーの命を狙い警察署に襲撃をかけるが、既の所でカイル・リースはサラ・コナーを連れて逃げ出すことに成功する。
サラ・コナーは未来では伝説の人物となっている。未来の英雄ジョン・コナーに戦い方を教えた人物として。
核戦争前から幼いジョン・コナーに戦い方を教えていたと言い伝えられている。
ジョン・コナーからサラ・コナーの写真を貰ってからサラ・コナーのことを愛していたと告白するカイル。
そして、カイルの気持ちを受け入れたサラ・コナーの2人は一晩愛し合う。
このときできた子どもが後のジョン・コナーになる。
避難先のモーテルの居場所がターミネーターにバレ、ターミネーターの追走から逃げる2人。
ターミネーターが運転するガソリン輸送車ごと爆破するが、骨格のみとなったターミネーターが2人を追い詰めることになる。
爆発で重傷を負ったカイル・リースはサラ・コナーを逃すために近場の工場に逃げ込む。
工場でカイルは命を落としてしまう。
4.ターミネーター(T-800)
1984年
2029年、抵抗軍(人類軍)の英雄ジョン・コナーを産むサラ・コナーを過去の時代で殺害するため、1989年に送り込まれる殺人マシーン、ターミネーター。
サラ・コナーの命を狙う殺人鬼はサイバーダイン社製の殺人機ターミネーター(T-800)であり、サイボーグ。
カイル・リースによると、ターミネーターは人間社会に溶け込むように外見は人間に見えるように作られており、人工皮膚や人工血液など人間と区別がつかないように様々な生体パーツを装備している。
例えば、銃で撃たれれば血が出るようにできている。
その人間の皮の下は超合金の骨格であり、マイコン制御のサイボーグであるという。
サラ・コナーの追跡中、ターミネーターが運転するガソリン輸送車ごと爆薬で爆発炎上させられるが、骨格状態になったターミネーターがサラ・コナーを追い詰める。
何があっても作戦遂行を優先する究極の殺人マシーン。
それがターミネーター。
1984年ではサラ・コナーたちが逃げ込んだ工場で、ターミネーターはサラ・コナーに誘い込まれ高圧プレッサーで粉砕、活動停止状態にされた。
1994年
人類の敵であるコンピュータの”スカイネット”は2体目のターミネーターを子ども時代のジョン・コナーを殺害するために再び過去の世界に送り込む。
抵抗軍(人類軍)の英雄ジョン・コナーは子ども時代のジョン・コナーを守るために、味方なるように改造したターミネーター(T-800)を1994年のロサンゼルス、ジョン・コナーに送り出した。
このときのターミネーター(T-800)はジョン・コナーの命令にだけ従うようにカスタマイズされている。
よって、1994年の10歳のジョン・コナーの命令にも従うようになっている。
少年ジョン・コナーにより不殺の命令を受けたターミネーター(T-800)は以後、人を殺さないように銃撃を行うように行動する。
敵のターミネーター(T-1000)がジョン・コナーの命を狙っているという。
少年ジョン・コナーの命令により、州警察病院に囚われているサラ・コナーを救出。
少年ジョン・コナーの命令により、スカイネット誕生のきっかけとなるダイソン殺害に向かった母親サラ・コナーを止めに行く。
ダイソンを説得したサラ・コナーたちはスカイネット誕生の原因となる『全て』を破壊するために研究所に向かう。
ジョン・コナーを守るためにターミネーター(T-1000)と死闘を繰り返し、溶鉱炉に落とし込み破壊に成功する。
未来の世界を守るため、スカイネット誕生の原因となったターミネーターは自分自身も該当すると考え、サラ・コナーに溶鉱炉で自身を破壊するように依頼する。ターミネーターは自壊することができないためだ。
無限の学習AIを搭載しているターミネーター(T-800)はジョン・コナーたちと行動を共にすることで人間の命の尊さと、涙の意味を学んだ。
5.ジョン・コナー
1991年
ジョン・コナー 10歳(補導歴:不法侵入、万引きなど)。
素行が悪い少年。
州警察病院に実の母親サラ・コナーが収容されているため、ジョン・コナーは養父・養母のヴォイド夫妻のもとで暮らしている。
母親は気が狂っていると思っていたが、目の前に未来からターミネーター(T-800)が現れたことで母が話していた『スカイネット』『審判の日』『英雄ジョン・コナー』の未来の話は真実だと知る。
ターミネーター(T-800)の行動において、人を簡単に殺めてしまう行動をジョン・コナーは咎めて、ターミネーター(T-800)に不殺の誓いを立てさせる。
ターミネーター(T-800)が人間と関わり合うことで学習を続けて人間に近くことができると知ったジョン・コナーは、ターミネーター(T-800)に人間らしい振る舞いを教える。
ジョン・コナーを守るためにひと時も離れないターミネーターはジョン・コナーを通じて人間らしさを知らずと身につけていくこととなった。
将来の英雄ジョン・コナーは人間とターミネーターの心を理解できる人間に育つのかもしれない。
なお、俳優のエドワード・ファーロングもジョン・コナー役で『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』に出演しています。
2029年のジョン・コナー(1984年のロサンゼルスに現れたカイル・リースの証言より)
核戦争後、ハンターキラー(HK)により人類狩りが24時間体制で行われていた。
殺人マシーンによって、もう少しで人類が絶滅するところにジョン・コナーという指導者が現れる。
ジョン・コナーは殺人マシーンとの戦い方を人々に教える。
ジョン・コナーは人類を救う英雄となった。
6.ターミネーター(T-1000)
1994年
ターミネーター(T-1000)はスカイネットが未来から少年ジョン・コナーを殺害するために送り込んだターミネーター。
液体金属で構成されたボディーで触れたことのある人間に擬態する能力を有する。
擬態された人間は殺される。
また、単純なモノになら体を変形させることができる。例えば、ナイフなど。
逆に爆弾や銃など複雑な機械に変身することはできない。
7.ターミネーター全般の特徴
人を殺すためにスカイネットが生み出した殺人マシーン。
人間の声を真似ることができる。ターミネーター(T-800)も、ターミネーター(T-1000)も作中で他人の声を真似てサラ・コナーやジョン・コナーの裏をかこうとした。
ターゲットが生命活動を停止するまで作戦遂行を止めようとしない不死身ぶりが不気味。
ガソリン輸送車の大爆発でも壊れなかった(『ターミネーター(原題: The Terminator・1984年)』)
液体窒素輸送車が輸送する液体窒素を浴びて凍りついて粉々に飛び散っても、溶けた後は再融合し再稼働していた(『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』)・・・なお、窒素が液体で存在できる温度はマイナス210〜マイナス196度の低温。
8.メッセージ
人生は自分で築く
『人生は自分で築く』は未来のジョン・コナーが自分の父親になるカイル・リースに当てたメッセージ。
これはいつしか、サラ・コナーの言葉になり、そして、少年ジョン・コナー、そして、ターミネーター(T-800)に受けつがれている。
NO FATE(ノー・フェイト)
『NO FATE』は『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』の中でサラ・コナーがダイソンを殺害に単独で向かう前にナイフでテーブルに掘った文字。
日本語の意味は『運命ではない』に当たる。
この後、何も知らされていなかったジョン・コナーとターミネーター(T-800)はサラ・コナーが運命を変えるためにダイソンを殺害しにいくつもりだと気がつく。
DARK FATE(ダーク・フェイト)
『DARK FATE』は新作『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』の原題に利用されているタイトルである。
日本語の意味は『暗い運命』であり、あまりよい予感を感じないタイトルである。
NEW FATE(ニュー・フェイト)
『NEW FATE』は新作『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』の邦題に利用されているタイトルである。
日本語の意味は『新しい運命』であり、原題の『DARK FATE』とは真逆のイメージを感じ取れるタイトルである。
ターミネーター振り返りのまとめ
以上が私がまとめた『ターミネーター(原題: The Terminator・1984年)』と、『ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day・1991年)』の全てです。
1作目と2作目の根底にあるのは『運命』というキーワードだと私は思っています。
ターミネーターもサラ・コナーも、ジョン・コナーも『運命』を表すための材料であり、登場人物である。
28年振りのタイトルは『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』です。
『新しい運命』が『暗い運命』として描かれるのか、これは作品を見るまでわかりません。
アメリカでは11月1日に公開が開始されていますが、日本は明後日の金曜日に一斉公開です。
ジェームズ・キャメロンの最新作、『ターミネーター:ニュー・フェイト (原題:Terminator: Dark Fate)』を素直にまずは待ちたいと思います。
以上、「映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』を見る前に確認したい8個の振り返り」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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