映画「ルームロンダリング」TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM準グランプリ受賞企画作品

映画「ルームロンダリング」 映画
映画「ルームロンダリング」
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こんにちは映画ファン宮川(@miyakawa2449)です。

昨年映画化された、映画「ルームロンダリング」は2015年のTSUTAYA CREATORS’ PROGRAMで準グランプリ受賞企画に輝いた作品です。

引用元:TSUTAYA CREATORS’ PROGRAMからオリジナル映画誕生 映画『ルームロンダリング』が池田エライザ主演にて2018年公開決定!|TSUTAYAのプレスリリース

『ルームロンダリング』は、2015年に開催された第1回TCPにおいて、総応募数474本の作品の中から生まれた企画です。数々の日本映画の巨匠に師事し、助監督を務めてきた片桐健滋と、自身が映画制作会社を運営する梅本竜矢による共同作品として、TCP FILM2015にて準グランプリを受賞したオリジナル作品です。

池田エライザさんが演じる八雲御子(やぐもみみこ)さんが、訳あり物件の不動産記録を抹消(ロンダリング)するために不動産業を営む叔父さん(オダギリジョー)に依頼を受けて、訳あり物件に住み込むことになります。
しかし、八雲御子は幽霊が観れる体質のため、訳あり物件に取り憑いている幽霊と珍騒動を起こすというストーリー。

決してホラー映画ではなく、コメディードラマですから怖い要素はありません。

監督を務めた片桐健滋さんは、今回この作品が初監督ということです。

一般的には評価が二分されているようですが、完全に好みの問題だと思います。
私はとても楽しめました。

それでは映画のご紹介します。

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映画「ルームロンダリング」予告編

映画「ルームロンダリング」あらすじ

引用元:映画『ルームロンダリング』公式サイトより

ありそうでなかった奇抜な職業 “ルームロンダリング”
こじらせオカルト女子がワケあり物件も自分自身もクリーンにしちゃう!?
クスっと笑えて、ちょっぴり前向きな気持ちになれるコメディが誕生!

隣人との交流はご法度です

5歳で父親と死別した八雲御子。翌年には母親も失踪してしまい、祖母に引き取られた御子だが、18歳になると祖母も亡くなり、天涯孤独となってしまった。

しかし、祖母の葬式に母親の弟である雷土悟郎が現れ、住む場所とアルバイトを用意してくれた。
その仕事とは、ワケあり物件に住み込んで事故の履歴を帳消しにし、次の住人を迎えるまでにクリーンな空き部屋へと浄化すること=“ルームロンダリング”。

引っ込み思案で人づき合いが苦手な御子にとって都合の良い仕事だったはずが、行く先々で待ち受けていたのは、幽霊となって部屋に居座る、この世に未練たらたらな元住人たち。

ミュージシャンになる夢を諦めきれないパンクロッカーや見ず知らずの男に命を奪われ恨み節が止まらないOL、カニの扮装をした小学生!?

なぜか彼らの姿が見えてしまう御子は、そのお悩み相談に振り回されて…!?

映画「ルームロンダリング」スタッフ・出演者

ジャンル コメディードラマ
監督 片桐健滋(初監督)
脚本 片桐健滋
梅本竜矢
製作
中西一雄「DESTINY 鎌倉ものがたり(2017)」「溺れるナイフ(2016)」
小西啓介「オズランド 笑顔の魔法おしえます。(2018)」「焼肉ドラゴン(2018)」
久保田修「のぼうの城(2012)」「るろうに剣心(2012)」
製作総指揮 浅野由香
里吉優也
出演者 池田エライザ
渋川清彦
伊藤健太郎
光宗薫
オダギリジョー
撮影 江崎朋生
編集 江崎朋生
制作会社 「ルームロンダリング」製作委員会
配給 ファントム・フィルム
公開日 2018年7月7日
上映時間 109分

映画「ルームロンダリング」感想

初めてこの映画「ルームロンダリング」を知ったのは地元のミニシアター「シネモンド(金沢市香林坊109)」の予告編の映像でした。

予告編を観た感想は次のような感じでした。
「幽霊憑きの訳あり物件を浄化?ロンダリング?」
「幽霊見えるヒロイン、堂々としてない?」
「池田エライザ可愛い」
「オダギリジョー胡散臭そう」
「面白そう」

主演でモデル出身の派手やかな役が多かった池田エライザさんの地味っ子の様子も可愛いし、胡散臭そうなオダギリジョーもいいし、妙に明るそうな幽霊たちも楽しそうでした。

コメディードラマの映画なので、幽霊は出てきますが、ホラー要素はゼロです。
その点は注意が必要です。
決して、シリアスなホラー映画ではありません。
幽霊を絡めたコメディードラマです。

妙に明るくて懐っこい幽霊とかツッコミどころ満載なので楽しめると思います。

あの予告編を観ていたら、シリアスなホラー映画を連想はしないと思いますけど(笑)

ちゃんと訴えてくれるところもあっていい作品だと思います。

力を抜いてリラックして、笑える映画です。

八雲御子(池田エライザ)

映画「ルームロンダリング」より 池田エライザが演じる、八雲御子(やぐもみこ)

映画「ルームロンダリング」より 池田エライザが演じる、八雲御子(やぐもみこ) (c) Copyright Phantom Film Co.,Ltd. All Rights Reserved.

内向的で読書好き。
コミュ障で他人との会話が得意でない18歳の地味っ子の八雲御子(池田エライザ)。
幽霊が見えることは慣れっこのようで、人間とよりも幽霊との方が生き生きして会話をする。
自分の能力を活かせると知ったときに解き放たれたような、堂々した様子をみせるシーンは観ていて気持ちがよかったです。

池田エライザさん的にはこれまでにないキャラクターを演じているので、新境地の開拓ができたと思います。

  • 池田エライザ
  • 生年月日 1996年4月16日
  • 出身地 福岡県
  • 備考 ファッション雑誌「ニコラ」出身(モデルオーディションでグランプリ受賞)
  • 職業 女優・モデル
  • 主な映画出演作品
    • 一礼して、キス(2017)/主演 岸本杏 役
    • みんな!エスパーだよ!(2015)/ヒロイン 平野美由紀 役

春日公比古 – 渋川清彦

映画「ルームロンダリング」より 渋川清彦が演じる、パンクロッカーの幽霊、春日公比古

映画「ルームロンダリング」より
渋川清彦が演じる、パンクロッカーの幽霊、春日公比古
(c) Copyright Phantom Film Co.,Ltd. All Rights Reserved.

御子が作中で引っ越した先に住み着いていた幽霊、パンクロッカーの春日公比古(渋川清彦)。
妙に明るくて友好的(馴れなれしい)な幽霊。
興奮したときなどにはつい、地元東北の言葉が出るので何を言っているのかわからない。
誰に対しても妙に親切。

渋川清彦さんは個人的にこれまで知らなかった俳優さんでしたが、今回の作品で興味が湧きました。
昨年公開された「榎田貿易堂」も予告編を観ると面白そうなのでメディア化されたら観たいと思います。

  • 渋川清彦
  • 生年月日 1974年7月2日
  • 出身 群馬県渋川市
  • 主な映画出演作品
    • 榎田貿易堂(2018)/主演 榎田洋二郎 役 映画『榎田貿易堂』公式HP
    • お盆の弟(2016)/ 渡辺タカシ 役/第37回ヨコハマ映画祭 主演男優賞
    • モーターズ(2015)/主演 田中 役

虹川亜樹人 – 伊藤健太郎

映画「ルームロンダリング」より 伊藤健太郎が演じる、虹川亜樹人

映画「ルームロンダリング」より
伊藤健太郎が演じる、虹川亜樹人
(c) Copyright Phantom Film Co.,Ltd. All Rights Reserved.

御子が引っ越した先の隣人の虹川亜樹人(伊藤健太郎)。
虹川はコンビニでバイトをしているが、彼も御子と同じコミュ障の空気を感じる。
隣人の御子に興味津々で、何かきっかけがあれば話しかけようとしてくる怪しい感じ。

「隣人との交流はご法度」がルールである御子は、ときどき話しかけてくる虹川亜樹人に戸惑う。

伊藤健太郎さんはいろんな役をこなせる器用な俳優だと思いました。
最近だとNHKのコント番組「LIFE」で2018年の年末スペシャル「忍べ!右左工門」で出ていた忍者のシリアスな数馬 役や、日テレの「今日から俺は!!」の不良少年でツンツン頭の伊藤真司役が記憶に新しいです。

  • 伊藤健太郎
  • 生年月日 1997年6月30日
  • 出身地 東京都
  • 主な出演映画作品
    • コーヒーが冷めないうちに(2018)/新谷亮介 役
    • デメキン(2017)/主演 佐田正樹 役
    • チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜(2017)/矢代浩 役

千夏本悠希 – 光宗薫

映画「ルームロンダリング」より 光宗薫(みつむねかおる)が演じる、千夏本悠希

映画「ルームロンダリング」より
光宗薫が演じる、千夏本悠希
(c) Copyright Phantom Film Co.,Ltd. All Rights Reserved.

春日公比古に続いて登場するもう1人の幽霊の千夏本悠希(光宗薫)。
気が強そうだが、寂しがりやな一面もあり、いじけ方が可愛い。
御子に対して人生を諭す大人の一面もある。

いつも包丁を背中に刺したままな姿がシュール。

  • 光宗薫(みつむね かおる)元AKB48
  • 生年月日 1993年4月26日
  • 出身 大阪府
  • 主な映画出演映画
    • ありえなさ過ぎる女〜被告人よしえ〜(2017)/綾子 役
    • 劇場版 新・ミナミの帝王(2017)/仲舘 優花 役
    • 女子カメラ(2012)/主演 吉澤美樹 役

雷土悟郎 – オダギリジョー

映画「ルームロンダリング」より オダギリジョーが演じる、雷土悟郎

映画「ルームロンダリング」より
オダギリジョーが演じる、雷土悟郎
(c) Copyright Phantom Film Co.,Ltd. All Rights Reserved.

御子の叔父さんである、雷土悟郎。
地上げ屋やルームロンダリングなど悪徳な不動産業を営んでいる。
人使いも荒く他人に厳しいが、姪の御子には非常に優しく思いやりの態度をみせる。

どう見ても堅気の仕事をしているようにはみえない風貌。
ダメな人間に見えるが、それも初めだけ。
胡散臭さ全開のオダギリジョーに裏切られるな!

個人的にはテレビ朝日「時効警察」のコメディーなイメージが強い俳優さんです。
映画「渇き。」の暗殺者愛川など芯から悪役を演じるなど、多彩な芝居をされる人で好きです。
どの芝居も「オダギリジョー」にみえますが、嫌味がないのでいいですよね(個人の感想)。

  • オダギリジョー
  • 生年月日 1976年2月16日
  • 出身地 岡山県津山市
  • 主な映画出演作品
    • 蘭心大劇院(英題:Saturday Ficiton)(2019年完成予定)/中国、日本、ドイツ共同制作
    • 宵闇真珠(英題:The White Girl)(2018年12月公開予定、キノフィルムズ)/阪元 役
    • FOUJITA(2015)/藤田嗣治 役/第30回高崎映画祭・最優秀主演男優賞・第8回TAMA映画賞・最優秀男優賞

クールで渋いオダギリジョーが出演している映画「渇き。」です。

映画「ルームロンダリング」レビュー

華やかさはないが、池田エライザ新境地開拓!

映画「ルームロンダリング」は全体、コメディードラマなので安心してのんびり観てられます。

俳優陣も実力派が揃っているので、芝居もいい。

主演の池田エライザはこれまで綺麗どころで派手な役が多かったので、今回のように超がつくほどの地味な役を演じることができるとは思いませんでした。
キャスト紹介でも書きましたが、池田エライザは女優として新境地を開拓できたと思います。

しかし、池田エライザファンの方がそれと知らずにこの映画を観ると、地味な役に満足できなかったかも?

池田エライザが演じる八雲御子は初めは地味っ子なので、本来の美しさがみえません。
作中で出会った幽霊たち、隣人たちと交流し、徐々に綺麗に成長してゆく様子は観ていて楽しかったです。
やはり自信がついた上に、恋する乙女は美しくなりますね。

ギャップ萌えからくる笑いを狙っている?

この映画は全てがコメディー映画ですが、全体的に「ギャップ萌え」から来る笑いを誘っている感じがします。

一番わかりやすいのが、幽霊の役割をしている渋川清彦さんと、光宗薫さん。

渋川清彦さんが演じる、パンクロッカーの幽霊、春日公比古。
見た目40代のパンクロッカーで、自宅のお風呂場で手首を切って自殺。
自殺の理由はよくわからないが、才能の無さに嫌気がさして自殺したと思われます。
この幽霊が「めちゃくちゃ明るくて、人懐っこい。馴れなれしい」。
八雲御子を突然「おい、ミコ」と呼び捨てにするくらいに。
人を恨んで死んだわけでも、死んだことを後悔してネチネチ暗いわけでもない。

「幽霊」=「怖い、暗い、ネチネチ」というイメージをぶち壊してくれました(笑)

かたや幽霊として登場してそうそう、ポルターガイストを起こした、光宗薫が演じる、千夏本悠希も登場時は幽霊らしくおどろおどろしいが、後々のエピソードで可愛らしさがでくる、愛くるしい幽霊。

主人公の八雲御子やその叔父、雷土悟郎も後半の活躍が前半のダメさ加減を挽回していくので緩急つけたギャップ萌えが楽しめます。

ギャップ萌えNo.1とNo.2

御子の部屋の隣人、虹川亜樹人を演じる伊藤健太郎さん。
本当はいい男だし、キリッとした顔立ちをしていますが、今回は冴えないコミュ障な青年役を演じていました。
初め誰かわかりませんでしたが、映画が終わる頃になって「伊藤健太郎」さん?と思って、エンドテロップで確認して本人だとわかりました。

メガネ外したら実はイケメンというベタな演出が見れたら面白かったかな?(ベタすぎ?)

本映画の中のギャップ萌えNo.2は彼ですね。

No.1 はもちろん、主演であり、ヒロインの八雲御子を演じた池田エライザさんです。
この子「池田エライザ」だよと、言われないと気づかないぐらい地味な登場だったので本当に驚きました。
セクシー系のキャラのイメージが強いので気づきにくいというのが正直なところですが、新しいイメージを表現できたことは俳優としてすごいと思います。

伊藤健太郎さんも、池田エライザさんもこれからの成長が楽しみな俳優さんたちです。

最後に

映画「ルームロンダリング」はシナリオが単純で分かりやすい、優しい作りのコメディ映画でした。
コメディ映画というと、バカうるさいコメディー映画が思い浮かべやすいと思いますが、余韻も楽しめる作りになっていて、上品な仕上がりになっていたと思います。

作りもシンプルです。

訳あり物件をリセットするために、人を住まわせる。
住まわせてる人が姪の女の子で幽霊がたまたま見える。
隣人との交流はご法度だけど、引越し先に取り憑いている幽霊と交流を深めて人助けならぬ、幽霊助けをする。

3行で説明が終わる映画です。

昨今はシナリオが複雑だったり、伏線が多い作品が多いのでたまには単純明快で、頭を空っぽにして楽しめる映画もいいなと思いました。

以上、『映画「ルームロンダリング」TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM準グランプリ受賞企画作品』でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

映画ファン宮川(@miyakawa2449)でした。

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コメント

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