映画『007 カジノ・ロワイヤル(2006)』はダニエル・クレイグが6代目のジェームズ・ボンドとして抜擢され、007が新シリーズに入った最初の作品です。
もし、007を初めて今回観る方であれば最新シリーズなのでおすすめのお話です。
映画『007 カジノ・ロワイヤル(2006)』は原作小説の一番最初のシナリオであり、ジェームズ・ボンドが00(ダブル・オー。殺しのライセンス)として『007』を引き継ぐところから物語が始まります。
映画『007 カジノ・ロワイヤル(2006)』と次回作『007 慰めの報酬(2008)』の2つは007シリーズでは初めての前後編の作りになっています。
とは言え、1つの事件は決着がつくため観終わった後にモヤモヤが残るような終わり方ではないので安心です。
映画『007 カジノ・ロワイヤル』あらすじ
内部汚職犯を殺害し、『00(ダブル・オー殺しのライセンス)』を手に入れたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)。
『007』誕生から物語はスタートする。
殺しのライセンスをとったばかりのジェームズ・ボンドは、マイアミ国際空港で披露される超大型旅客機の爆破計画を知る。
未然に爆破を防いだジェームズ・ボンドは、M(ジュディ・デンチ)から裏にル・シッフル(マッツ・ミケルセン)という男が関係していることを知る。
ル・シッフルはテロ組織から預かったお金をマネーロンダリングしつつ、運用して資金を増やしていた。
今回は大型旅客機製造会社の株を空売りして資金を増やすために、同社の新型旅客機のお披露目会で爆破して巨額の富を得ようとしていた。
しかし、ジェームズ・ボンドが爆破を阻止したため、資金難に陥ったル・シッフルはテロ組織に返済するためにモンテネグロの「カジノ・ロワイヤル」にて開催されるポーカーゲームに参加する。
ジェームズ・ボンドも、テロの資金集めを阻止するために、国の金を使ってこのゲームに参加するように司令を受ける。
ジェームズ・ボンドの監視役として送られて来た金融活動部(FATF)のヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)とともにモンテネグロへ向かう。
映画『007 カジノ・ロワイヤル』映画基本情報
邦題 | 007 カジノ・ロワイヤル |
原題 | 007 Casino Royale |
監督 | マーティン・キャンベル
『 GoldenEye (007 ゴールデンアイ・1995)』で007シリーズの監督を経験している。 |
脚本 | ニール・パーヴィス ロバート・ウェイド ポール・ハギス |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | バーバラ・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
製作総指揮 | アンソニー・ウェイ カラム・マクドゥガル |
出演者 | ダニエル・クレイグ エヴァ・グリーン マッツ・ミケルセン ジャンカルロ・ジャンニーニ カテリーナ・ムリーノ シモン・アブカリアン イザック・ド・バンコレ イェスパー・クリステンセン ジュディ・デンチ |
音楽 | デヴィッド・アーノルド |
主題歌 | 「You Know My Name」 クリス・コーネル |
配給 | SPE / MGM / コロムビア映画 |
公開日 | 英国 2006年11月16日 米国 2006年11月17日 日本 2006年12月1日 |
上映時間 | 144分 |
著作権 | © 2006 Danjaq, LLC, United Artists Corporation and Columbia Pictures Industries, Inc. All right reserved. |
映画『007 カジノ・ロワイヤル』の主な登場人物
ジェームズ・ボンド/007(ダニエル・クレイグ)
00(ダブル・オー)殺しのライセンスを取り立てのMI6(イギリスの秘密情報部)のエージェント。
独断専行型でいく先々で死体が出て、手がかりを失いかけるが、つながりは失わない。
上官のMからは口を割らせる相手を殺してどうする!?と注意を受ける。
- Daniel Craig(ダニエル・クレイグ)
- 生年月日 1968年3月2日
- 出身地 イングランド・チェシャー州チェスター
- 主な映画出演作品
- No time to Die(007 ノー・タイム・トゥ・ダイ・2020) / 主演 ジェームズ・ボンド 役 /007 / 007シリーズ第25作
- Spectre(007 スペクター・2015)/ 主演 ジェームズ・ボンド 役 /007
- Skyfall(007 スカイフォール・2012)/ 主演 ジェームズ・ボンド 役 /007
- The Girl with the Dragon Tattoo(ドラゴン・タトゥーの女・2011)/ 主演 ミカエル・ブルムクヴィスト 役 / ハリウッド版
- 007 Quantum of Solace(007 慰めの報酬・2008) / 主演 ジェームズ・ボンド 役 /007
- 007 Casino Royale(007 カジノ・ロワイヤル・2006) / 主演 ジェームズ・ボンド 役 /007(6代目007、1作目作品)
ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)
MI6の金融活動部(FATF)のヴェスパー・リンド。
ジェームズ・ボンドの監視役兼、資金係。
今作のメインのボンドガール。
ジェームズ・ボンドの傲慢な態度を嫌っているが、生死を掛けたトラブルをジェームズ・ボンドと何度か切り抜けるうちに彼への信頼が愛へと変わっていく。
- Eva Green(エヴァ・グリーン)
- 生年月日 1980年7月5日
- 出身地 フランス・パリ
- 主な映画出演作品
- Dumbo(ダンボ・2019) / コレット・マーチャント 役
- The Golden Compass(ライラの冒険 黄金の羅針盤・2007) / セラフィナ・ペカーラ 役
- 007 Casino Royale(007 カジノ・ロワイヤル・2006) / ヴェスパー・リンド 役 / ボンドガール
M(ジュディ・デンチ)
M(エム)は MI6 の長官であり、ジェームズ・ボンドの上司。
ジェームズ・ボンドの傲慢な態度と行動に手を焼いているが、一歩引いた位置から俯瞰してジェームズ・ボンドを見守っている。
- Judi Dench(ジュディ・デンチ)
- 生年月日 1934年12月9日
- 出身地 イングランド・ヨーク
- 主な映画出演作品
- Skyfall(007 スカイフォール・2012)/ M 役 (6代目ジェームズ・ボンドシリーズ)
- 007 Quantum of Solace(007 慰めの報酬・2008) / M 役 (6代目ジェームズ・ボンドシリーズ)
- 007 Casino Royale(007 カジノ・ロワイヤル・2006) / M 役 (6代目ジェームズ・ボンドシリーズ)
- Die Another Day(007 ダイ・アナザー・デイ・2002) / M 役 (5代目ジェームズ・ボンドシリーズ)
- The World Is Not Enough(007 ワールド・イズ・ノット・イナフ・1999)/ M 役 (5代目ジェームズ・ボンドシリーズ)
- Shakespeare in Love(恋におちたシェイクスピア・1999) / エリザベス1世 役 / アカデミー助演女優賞受賞・英国アカデミー賞 助演女優賞受賞・ゴールデングローブ賞 助演女優賞ノミネート その他
ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)
テロ組織から預かった資金を運用(横領したお金)して財を増やそうと、大型旅客機製造会社の株を空売りし、同社の新型旅客機のお披露目会で爆破して巨額の富を得ようとしていた。
しかし、ジェームズ・ボンドの横槍で多額の負債を抱えたル・シッフルはカジノ・ロワイヤルのポーカー・ゲームで穴埋めしようとする。
ジェームズ・ボンドの思考の1歩も2歩も上をいく戦術でボンドをゲームで負かすが、資金を横領されたテロ組織からも命を狙われることに。
- Mads Mikkelsen(マッツ・ミケルセン)
- 生年月日 1965年11月22日
- 出身地 コペンハーゲン
- 主な映画出演作品
- At Eternity’s Gate(永遠の門 ゴッホの見た未来・2018) / 神父 役
- Rogue One: A Star Wars Story(ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー・2016) / ゲイレン・アーソ 役
- Doctor Strange(ドクター・ストレンジ・2016) / カエシリウス 役
- Polar(ポーラー 狙われた暗殺者・2019) / 主演 ダンカン・ヴィスラ / ブラック・カイザー / ネットフリックスオリジナル作品
- Jagten(偽りなき者・2012) / 主演 ルーカス 役 / カンヌ国際映画祭 男優賞受賞
ミスター・ホワイト
現段階では組織名は不明だが、テロ組織側の人間。
裏切り者を処分する暗殺者。
- Jesper Christensen(イェスパー・クリステンセン)
- 生年月日 1948年5月16日
- 出身地 コペンハーゲン
- 主な映画出演作品
- Spectre(007 スペクター・2015)/ ミスター・ホワイト 役
- 007 Quantum of Solace(007 慰めの報酬・2008) / ミスター・ホワイト 役
- 007 Casino Royale(007 カジノ・ロワイヤル・2006) / ミスター・ホワイト 役
映画『007 カジノ・ロワイヤル』のまとめ
6代目ジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグは初の金髪ボンドだったとのこと。
人気作品故に初めてボンドを演じた時のプレッシャーはものすごかったと思います。
完全無欠の諜報員というイメージが強かもしれませんが、どちらかといえば無鉄砲。
組織で動くよりはスタンドプレーが目立つ、猪突猛進(ちょとつもうしん)タイプ。
いく先々で人が死に、そして、失敗も繰り返す。
意外と失敗やトラブルとの連続が目立つ作品だったと思います。
本作の一番の見せ場はカジノで大負けした後からの劇的なリベンジシーンだと思います。
また、シリーズを通して友人になっていくCIAのフィリックス・ライター(ジェフリー・ライト)も登場するので顔を覚えておいた方がいいと思いますよ。
次回作、映画『007 慰めの報酬』へ繋げるための解説
ここから下は映画『007 慰めの報酬』に繋げるための、『007 カジノ・ロワイヤル』解説記事です。
そのため『007 カジノ・ロワイヤル』のコアに迫ります。
作中のネタに関する紹介も含まれます。
ネタバレしても問題ない人が観てください。
ネタバレごめんっていう方はここから先へすすまないようにしてください。
映画『007 慰めの報酬』に向けて終盤におきたこと
カジノ・ロワイヤルではジェームズ・ボンドが最終的にル・シッフルを負かして、 1億ドル以上の賞金を手に入れ、ル・シッフルの資金獲得を阻止することに成功する。
ただし、ル・シッフルはヴェスパーとジェームズ・ボンドを拉致し、手に入れた賞金を奪い返すために口座番号と暗証番号を聞き出そうと2人を別々に拷問する。
このとき口座番号はヴェスパーが、暗証番号はジェームズ・ボンドが別々に覚えていた。
ル・シッフルの執拗な拷問にジェームズ・ボンドが絶体絶命となった時、銃声が鳴り響きル・シッフルが倒れ、場面は暗転する。
このとき組織のお金を横領した裏切りモノのル・シッフルをミスター・ホワイトが暗殺していた。
ジェームズ・ボンドはヴェスパーと永遠の愛を誓い合い、MI6に辞職願を出す。
2人で束の間の幸せを味わっていた。
MI6にカジノ・ロワイヤルの賞金が振り込まれておらず、ヴェスパーの裏切りを知ったジェームズ・ボンドは彼女をおったが、ヴェスパーは自殺して還らぬ人となる。
拷問を受けた夜、ジェームズ・ボンドも殺害されるはずだったが、ヴェスパーがボンドだけを生かす代わりに賞金を犯罪組織に渡す約束をしていた。
その相手がミスター・ホワイトだった。
ヴェスパーが残していた手がかりを頼りに、ジェームズ・ボンドがミスター・ホワイトを拘束するところで1作目『007 カジノ・ロワイヤル』は終幕となり、2作目『007 慰めの報酬』の冒頭に繋がります。
以上、「映画『007 カジノ・ロワイヤル』007最新シリーズの1作目解説」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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