映画『前田建設ファンタジー営業部』が2020年1月31日より全国ロードショー開始されました。
前田建設ファンタジー営業部は企業『前田建設工業株式会社』の広報部の企画であり、会社は1919年1月に創業を開始し、今年101年目を迎える大手土木建設会社になります。
元になったWEB企画とは、アニメやゲームの中に存在する、「空想世界の巨大建造物を本当に受注し、会社の技術力を元に実際に実現するとしたらどうできるか?」という企画を、工期・工費を含めて正確に見積もり検証する企画でした。
WEB企画を紹介するプロモーションPVではなく、そこはテレビアニメの検証、
この映画は「意味のないこと」に本気で会社員たちが熱く取り組み、ファンタージー世界とバランスよく組み合わさり、熱い熱量を持った積算エンターテインメントに仕上がっています。
映画『前田建設ファンタジー営業部』予告編
YouTube : BANDAI NAMCO Arts Channel公式チャンネル
引用元 : 映画『前田建設ファンタジー営業部』 2020年1月31日(金)公開!
建設業界の新市場(ブルーオーシャン)を切り拓け!
映画『前田建設ファンタジー営業部』あらすじ
引用元 : 映画『前田建設ファンタジー営業部』公式サイト
2003年.前田建設工業のオフィスの片隅にある広報グループ。
社会人になったら粛々と生きていく、と働くことに情熱を見いだせないでいたドイ(高杉真宙)が憂鬱そうにパソコンに向かっている。
満面の笑みをたたえたグループリーダーのアサガワ(小木博明)の「マジンガーZの格納庫を作れるか」という問いに、適当に答えるドイ。
そんな二人のやりとりに、同グループのベッショ(上地雄輔)、エモト(岸井ゆきの)、チカダ(本多力)も入ってきて口々に持論を展開する。
部下たちが話に乗ってきたタイミングを見計らい、アサガワの声が轟いた。「うちの技術で、マジンガーの格納庫つくっちゃおう!」
しかし、昨今では、新規事明らかに縮小、民間営業は厳しいコスト合戦を強いられている。そんな中でも、どこかにブルーオーシャンがあるんじゃないか・・・。あったんだよ!それが、マンガやアニメの世界、つまり空想世界からの受注だったんだよ!空想世界では、毎週のように、さまざまな建造物が、作っては壊され、作っては壊され!そんな奇跡のようなニューフロンティアに、わが社がいち早く、乗り込もうじゃないか!」
かくして、アサガワに巻き込まれる形で広報グループは、マジンガーZの地下格納庫を作る依頼をファンタジーの世界から受けたという体裁で、検討に向け始動する。アサガワが上層部やマジンガーZの権利元に次々と根回しをし、部員たちも創意工夫を凝らしていくが、前途多難な問題が次々と襲い掛かる。
最初は、冷ややかだったドイも、渋々ながらも巻き込まれた部員たちと共に、掘削オタクで土質担当のヤマダ(町田)、クセの強いベテラン機械グループ担当部長のフワ(六角)、さらに社内だけでなく社外からも協力を得て、前代未聞のミッションに立ち向かっていく。
映画『前田建設ファンタジー営業部』基本情報
出演者 | 高杉真宙 小木 博明 上地雄輔 本田力 岸井ゆきの 町田啓太 永井豪(特別出演) 鶴見慎吾 濱田マリ 高橋努 六角精児 ..etc |
監督 | 英 勉 |
原作 | 前田建設工業株式会社 『前田建設ファンタジー営業部1 「マジンガーZ」地下格納庫編』(幻冬舎文庫)永井豪 |
脚本 | 上田 誠(ヨーロッパ企画) 2013年に『前田建設ファンタジー営業部』を舞台化 |
製作 | 川城和実 前田操治 有馬一昭 門田庄司 篠田 学 |
エグゼクティブ・プロデューサー | 濱田健二 |
企画・プロデュース | 佐治幸宏 |
プロデューサー | 森重宏美 西川朝子 坂口慎一郎 |
音楽 | 坂本英城 |
主題歌 | 氣志團 「今日から俺たちは!!」 |
配給 | バンダイナムコアーツ 東京テアトル |
上映時間 | 115分 |
著作権 | (c) 前田建設/ Team F (c) ダイナミック企画・東映アニメーション |
映画『前田建設ファンタジー営業部』感想・レビュー
公開初日、あまり期待しないで映画館にいきましたが、これぞ映画の王道をいくような物語で非常に楽しめました。
昭和のアニメに出てくる『マジンガーZ』の地下格納庫をもし作ったら?という前提で建造費を建設会社の社員たちが見積もり、ウェブでその見積もりが出る流れを公開するという設定です。
見積もりと一言でいっても、企業が出す見積もりには『技術の裏付けによる実現性』『企業のノウハウ公開』が付き纏うため、各部署からの批判も続出します。
しかも、実話を元にした映画というから目が離せません(2013年には同映画の脚本家が舞台化もしている)。
この映画は『アニメ世界から発注を受けた』という体(てい)で見積を作り、現実とファンタジーの境目をうまく融合させて、面白い映画に仕上げています。
また、上司にそそのかされていやいや見積作りをやらされているメンバーたちも各々があるきっかけから、方向性とやる気を見つけ出してチーム一丸となって盛り上がっていきます。
終盤にかけて、チーム最大の危機に遭遇しますが、その危機回避の対策が最高にカッコ良くて、最大の見せ場となっています。
『マジンガーZ』を知らない人も楽しめる積算ファンタジー映画です。
これの映画の面白さは保証します。
中学1年の娘に『前田建設ファンタジー営業部』を観てきた話をしたら、『ずるい!』というので翌日にもう一度一緒に観にいきましたが、結末を知っていても楽しめます。娘もすごく楽しんでいました。
中一女子が何に興味を持つのかわからないですね。娘曰く「僕のヒーローアカデミーの映画館に行った時にみた予告で前田建設ファンタジー営業部に興味をもった」とのことでした。
映画『前田建設ファンタジー営業部』のゆかいな仲間(キャスト)
冷静な若手社員 ドイ(高杉真宙)—広報グループ
若手社員のドイ。
大学を卒業して、会社員になりそつなく波風を立てずに仕事をこなすことに神経を使うタイプです。
- 高杉真宙(たかすぎまひろ)
- 生年月日 1996年7月4日
- 出身地 福岡県
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ 主演 ドイ 役
- 超・少年探偵団NEO -Beginning-(2019年) / 主演 小林芳狼 役
- 実写版映画 賭ケグルイ(2019年) / 鈴井涼太 役
- 十二人の死にたい子どもたち(2019年)/ サトシ 役
- 備考
- 英 勉監督とは『前田建設ファンタジー営業部』以前に、『実写版映画 賭ケグルイ』でもチームを組んでいる。
優柔不断な先輩 ベッショ(上地雄輔)—広報グループ
元土木設計部出身の現在は広報グループで働くドイの先輩ベッショ。
人の意見に左右されやすく、自分の意見を強く言えない。
一度火が付くと誰も止められない熱血漢でもあります。
- 上地雄輔(かみじゆうすけ)
- 生年月日 1979年4月18日
- 出身地 神奈川県
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ ベッショ 役
- 新宿スワンII(2017年) / 森長千里 役
- 君の膵臓をたべたい(2015年)
やる気のない部員 エモト(岸井ゆきの)—広報グループ
上司アサガワの暴走に巻き込まれて一番迷惑しているエモト。
マジンガーZに興味がないため、マジンガーZの地下格納庫の積算に全く興味を示さない。
- 岸井ゆきの
- 生年月日 1992年2月11日
- 出身地 神奈川県
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ エモト
- 愛がなんだ(2019年)/ 主演 テルコ 役
- おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年) / 主演 春野吉子 役 / 第39回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞 受賞
アニメ大好き部員 チカダ(本田力)—広報グループ
広報グループの中で唯一のアニメオタクのチカダ。
1人だけやる気満々で浮いてしまう。
- 本田 力(ほんだ ちから)
- 生年月日 1979年6月12日
- 出身地 京都府
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ チカダ 役
- ジャンクション29(2019年)/ 加藤正 役
- 食べられる男(2016年)
- しあわせのパン(2012年)/ 郵便屋さん 役
掘削オタクのヤマダ(町田啓太)—土質 担当
土質担当で掘削技術についてアドバイスをしてくれるヤマダ。
隠れイケメン。
- 町田啓太
- 生年月日 1990年7月4日
- 出身地 群馬県
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ ヤマダ 役
- PRINCE OF LEGEND(2019年) / 結城理一 役
- jam(2018年) / 主演 西野タケル 役
ベテラン社員 フワ(六角精児)—機械グループ部長
マジンガーZの地下格納庫建造に必要とされる技術アドバイスをしてくれるフワ。
- 六角精児(ろっかくせいじ)
- 生年月日 1962年6月24日
- 出身地 兵庫県
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ フワ 役
- 銀魂2 掟は破るためにこそある(2017年7月14日) / ブラック・ジャック 役
- 銀魂(2017年7月14日)/ シャア・アズナブル 役
- 相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断(2017年)/ 米沢守 役
- 相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿(2009年) / 主演 米沢守 役
熱血な上司 アサガワ(小木 博明)—広報グループ
「うちの技術でマジンガーの格納庫作っちゃお」と明るくプロジェクトを立ち上げる上司のアサガワ。
本当にいたらちょっと迷惑な上司?
- 小木 博明(おぎ ひろあき)
- 生年月日 1971年8月16日
- 出身地 東京都
- 備考 お笑いグループ「おぎやはぎ」のボケ担当。相方は矢作兼。
- 主な映画出演作品
- 前田建設ファンタジー営業部(2020年)/ アサガワ 役
映画『前田建設ファンタジー営業部』まとめ
実在企業のプロモーション映画として観るには面白すぎます。
ヒーロー映画(アベンジャーズ)のオマージュを感じさせる演出もあり、この作品がただのサラリーマン映画ではない!という事が初めからわかります。
地下格納庫の建造費を積算(工事費を見積もる)だけなのに面白いです。
何故なのでしょうか!
それは目の前に山積みにされた難題に気づいたときに誰もが必死にもがき、成功させようとするプロ意識を持っていたからです。
さらに言えば、人は誰しも負けず嫌いだということも関係しているかもしれません。
『仕事っておもしろい』『難題があれば、あるほどおもしろい』『無理そうでもがんばればできる』そう感じさせてくれ、共感させてくれる作りになっているからです。
それに実はみんなアニメが大好きなんです。
マジンガーZを知らなくても『世界平和を守る秘密基地をリアルに作るための費用はもちろん、技術の検証までやっちゃう』こんなo(^o^)o ワクワクすることが面白く無いわけ、ないじゃないですか。
初めは興味がなかった部員たちも、必要性、仲間、プライド、愛情、仕事の楽しさに気づいていきます。
一番のキャラクターの成長を楽しませてくれるのは若手社員のドイ(高杉真宙)でした。
今時の若手を代表するようなキャラクターで『仕事に熱くなることはめんどくさく、そつなく波風立てずに仕事だけしてればいい』と考えていました。
その若手社員ドイがいろんな人たちの熱量に影響を受けて、成長していくんです。
ドイだけではない、ベッショも、エモトもそれぞれに周りの熱量に影響を受けていきました。
仕事の楽しさは『熱量』で決まるんだという熱い思いが伝わってきました。
とにかく、熱いものを感じられる『ザ・映画』でした。
とにかくこれは劇場で観る価値は非常に大きい映画だと言えます。
熱さにおされて、私もなんだか最後は勢いで文章をまとめてしまいました。
以上、「映画『前田建設ファンタジー営業部』実話とファンタジーが融合!!情熱は感染する!!」でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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