映画「ゴールデン・リバー」2019年7月5日国内随時公開。
この「ゴールデン・リバー」ですがとにかく贅沢で濃い映画です。
演技、映像とも1ミリもスキがありません。
ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス 、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドという超個性派俳優4人が映画の主軸をすすめます。
名優たちの芝居をまったり堪能することができます。
4人ともハリウッドを代表する大スター、オスカー級の俳優陣。
ジョン・C・ライリーに至っては原作に惚れ込み、映画製作権を自分で取得している。
それほど惚れ込んだ作品であり、「製作」にも名を連ねている。
そして、ジョンはジャック・オーディアール監督に白羽の矢を立てました。
フランス人のジャック・オーディアール監督もまさか、西部劇の映画を作ることになるとは夢にも思わなかったそうです。
この映画を見る場合はできれば原作を事前に見ておくとより楽しめると作品だと思います。
映画「ゴールデン・リバー」予告編
YouTube: ギャガ公式チャンネル
【公式】映画『ゴールデン・リバー』7.5(金)公開/本予告より
第75回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞監督賞受賞!
第44回セザール賞(仏アカデミー賞)監督賞/撮影賞/美術賞/音響賞 受賞!
映画「ゴールデン・リバー」あらすじ
引用元 : 映画『ゴールデン・リバー』公式サイト- SOTRY より
「俺たちはシスターズ兄弟だ」──その言葉に誰もが震えあがる、最強の殺し屋兄弟がいる。1851年、オレゴン。兄の名前はイーライ(ジョン・C・ライリー)、弟はチャーリー(ホアキン・フェニックス)、雇い主はあたり一帯を取り仕切る提督だ。
度胸があり提督からの信頼も得ているチャーリーが、リーダーとして仕事を仕切り、兄はそんな弟のワガママをぼやきながらも、身の回りの世話を引き受けていた。彼らに与えられた新たな仕事は、連絡係のモリス(ジェイク・ギレンホール)が捜し出すウォーム(リズ・アーメッド)という男を始末すること。
とりとめのないバカ話をしながら、サンフランシスコへ南下する。
兄弟が馬で山を越えていた頃、モリスは南へ数キロ先のマートル・クリークで、ウォームを見つける。
時はゴールド・ラッシュ、金脈を求めて群れをなす採掘者の中に、ウォームの姿もあったのだ。
原題 | THE SHISTERS BROTHERS |
監督 | ジャック・オーディアール |
製作 | マイケル・デ・ルカ アリソン・ディッキー ジョン・C・ライリー |
脚本 | ジャック・オーディアール・トマ・ビデガン |
原作 | パトリック・デヴィット 「シスターズ・ブラザーズ」 |
撮影監督 | ブノワ・デビエ |
美術 | ミシェル・デルテレミ |
編集 | ジュリエット・デルテレミ |
衣装 | ミレーナ・カノネロ |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
出演者 | ジョン・C・ライリー(殺し屋 イーライ・シスターズ) ホアキン・フェニックス(殺し屋 チャーリー・シスターズ) ジェイク・ギレンホール(連絡係 ジョン・モリス) リズ・アーメッド(化学者 ハーマン・カーミット・ウォーム) |
公開年 | 2018年 |
上映時間 | 122分 |
配給 | ギャガ |
著作権 | ©2018-WHY NOT PRODUCTIONS |
年齢制限 | PG12 |
映画「ゴールデン・リバー」感想・レビュー
意外性のある展開!大人たちのスタンド・バイ・ミー
提督に依頼されシスターズ兄弟はターゲットの化学者ウォームを殺しにいく旅に赴きます。
西部時代の作品なので、酒場の乱闘、美女、決闘シーンなどが織り込まれていますが、主体はそこではない!
この映画の楽しませ方は、大人たちのスタンド・バイ・ミーなのだ。
早く連絡係りのジョンを見つけ、化学者のウォームを殺しに行かなくてはならないのに、シスターズ兄弟の足取りはなぜかのんびり。
いろんなトラブルに巻き込まれたりして、旅は思う様に進まない。
そのトラブルがまた、ユーモアたっぷりで兄弟喧嘩の元になったりする。
波乱万丈の旅なのだ。
シスターズ兄弟の旅ももちろんそうですが、連絡係りのジョンや化学者のウォームの4人が出会ってからの旅もまた、これが面白い。
公式サイトの『予告編』映像でも、『ストーリー』にも書かれているが、化学者ウォームの提案で4人は手を組むことになります。
4人も集まれば、もう完全に大人のスタンド・バイ・ミーです。
しかも、公式サイトのキャッチコピーの1つが
『黄金がつないだまさかの友情─決して手を組むべきでなかった4人の一攫千金ウェスタン・サスペンス』
ウォームの提案に最初は疑心暗鬼だったシスターズ兄弟も、ウォームのカリスマ性に魅せられて奇妙な友情と絆が結ばれていきます。
彼らが心を許し合いリラックスしているときの映像などは、ひと夏のバカンスで川遊びをしている仲のいい中年男性の集まりに見えるくらい微笑ましい。
この作品は殺し屋が人を殺しにいく話で始まりますが、基本は大人の中年男性たちの絆をユーモラスに表現してくれます。
そして、この映画はシスターズ兄弟たちがこの旅を通じて、兄弟の絆、生きる目的を再確認し、自分たちの生きる目的を見つけ出す物語です。
一見の価値はあると思います。
映画「ゴールデン・リバー」キャスト
ジョン・C・ライリー(殺し屋 イーライ・シスターズ)
本編の主人公の殺し屋シスターズ・ブラザーズの兄である、イーライ。
殺し屋を引退したいと考えている。
殺し屋ではあるが、顔に似合わずロマンチスト。
弟であるチャーリーに意見はするが、なかなか認めてもらえない。
- John C. Reilly(ジョン・C・ライリー)
- 生年月日 1965年5月24日
- 出生地 アメリカ合衆国 イリノイ州シカゴ
- 主な映画出演作品
- Ralph Breaks the Internet: Wreck-It Ralph 2(シュガー・ラッシュ: オンライン2・2018)/レック・イット・ラルフ 役
- Kong: Skull Island(キングコング: 髑髏島の巨神・2017)/ハンク・マーロウ 役
- Guardians of the Galaxy(ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・2014)/ローマン・デイ 役
- Wreck-It Ralph (シュガー・ラッシュ・2012)/レック・イット・ラルフ 役
- We Need to Talk About Kevin(少年は残酷な弓を射る・2011)/ フランクリン(父親)役
ホアキン・フェニックス(殺し屋 チャーリー・シスターズ)
殺し屋シスターズ・ブラザーズの弟チャーリー。
常に殺しを厭わない非常な男。
雇い主である提督から今回の殺しのリーダーに任命される。
兄のイーライにいつもイライラしており、冷たく当たっている。
大酒飲みなのが欠点でいつも二日酔いで苦しんでいる。
- Joaquin Phoenix(ホアキン・フェニックス)
- 生年月日 1974年10月28日
- 出生地 アメリカ合衆国プエルトリコ自治連邦区サンフアン市
- 国籍 アメリカ合衆国
- 主な映画出演作品
- Joker(2019)/主演 アーサー・フレック・ジョーカー 役
- You Were Never Really Here(ビューティフル・デイ・2017)/ 主演 ジョー 役 / カンヌ国際映画祭男優賞受賞
- Inherent Vice(インヒアレント・ヴァイス・2014)/主演 ラリー・スポーテッロ 役
- Her(her/世界でひとつの彼女・2013)/ 主演 セオドア・トゥオンブリー 役
- The Master(2012)/主演 フレディ・クィエル 役
ジェイク・ギレンホール(連絡係 ジョン・モリス)
殺しの連絡係りのジョン。
提督の依頼で、殺しのターゲットであるハーマンを尾行している。
予定ではシスターズ・ブラザーズと合流し、ハーマンを殺させる手筈になっている。
しかし、ハーマンの科学者としてのカリスマ性に魅了されたジョンは、シスターズ・ブラザーズたちと合流する前に2人で姿を晦ますことになる。
- Jake Gyllenhaal(ジェイク・ジレンホール)
- 生年月日 1980年12月19日
- 出生地 アメリカ合衆国 カリフォルニア州ロサンゼルス
- 主な映画出演作品
- Spider-Man: Far From Home(スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム・2019) / クエンティン・ベック / ミステリオ
- ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜(Stronger・2017)/ 主演 ジェフ・ボウマン 役
- Nightcrawler(ナイトクローラー・2014)/ 主演 ルー・ブルーム 役 / ゴールデングローブ賞 主演男優賞(ドラマ部門) ノミネート・英国アカデミー賞 主演男優賞 ノミネート
リズ・アーメッド(化学者 ハーマン・カーミット・ウォーム)
黄金を川から見つけ出す化学式を発見したハーマン。
化学式を提督に狙われており、逃げ回っている。
シスターズ兄弟に追いつかれたとき、持ち前の機転とカリスマ性で2人の殺し屋を説得する。
- Riz Ahmed(リズ・アーメッド)
- 生年月日 1982年12月1日
- 出生地 イングランド ウェンブリー
- 主な映画出演作品
- ヴェノム(Venom・2018) / カールトン・ドレイク / ライオット 役
- Rogue One: A Star Wars Story(ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー)(2016)/ボーディー・ルック 役(優れた送付中技術をもつ元帝国軍将校)
- Nightcrawler(ナイトクローラー・2014)/ リック 役
まとめ
先の「感想・レビュー」の段落でまとめらしいことを書いてしまっているので手短に。
この作品は殺し屋が人を殺しにいく話で始まりますが、基本は大人の中年男性たちの絆をユーモラスに表現してくれます。
最終的にはシスターズ兄弟たちがこの旅を通じて、兄弟の絆、生きる目的を再確認し、自分たちの生きる目的を見つけ出す物語です。
兄弟愛と男たちの友情。
ただ、硬派な西部劇、ゴールドラッシュの映画?と思って観たら、いいように期待を裏切ってくれます。
はっきり言いますが、4人の中年男性たちが「かわいく」見えてしまう不思議な映画です。
ロマンチストの殺し屋、アルコールで失敗をたくさんしていそうな殺し屋、組織を裏切る連絡係り、カリスマ性抜群の殺しの対象の化学者。
一癖も、二癖もあるそんな彼らの大人のスタンド・バイ・ミーな作品です。
そして、最後にもう1点。
この映画はどこのカットを観ても『美しい』映像美で描かれています。
どのシーンもとにかく美しくてかっこいいです。
以上、『映画「ゴールデン・リバー」感想・レビュー(殺し屋シスターズ兄弟たちが贈る大人のスタンド・バイ・ミー)』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
[…] Miyakawa Blog映画「ゴールデン・リバー」感想・レビュー(殺し屋シスターズ兄弟たちが贈る大人…https://miyakawa.me/2019/09/26/7342/映画「ゴールデン・リバー」2019年7月5日国内随時公開。この「 […]