映画『Joker(10/4公開)』の主演ホアキン・フェニックスの凄さが伝わる4つの映画

映画『Joker(10/4公開)』の主演ホアキン・フェニックスの凄さが伝わる4つの映画

ホアキン・フェニックスは2019.10.4に日米同時公開される『Joker』に主演Joker役で出演します。

本年の第76回ヴェネチア国際映画祭では『Joker』が最高賞である金獅子賞を受賞しました。
作品が金獅子賞を受賞したためホアキン・フェニックス個人には賞を贈られませんでしたが、間違いなく主演男優賞だったでしょう。

ホアキン・フェニックスは大変優秀であり、評価に値する名優ですが、残念ながらアカデミー賞はノミネート止まりで、かつてアカデミー賞を受賞したことがありません。
しかし、カンヌ国際映画祭、ヴェネチア国際映画祭やゴールデングローブ賞などで数々の賞を受賞してきているホアキン・フェニックスは間違いなく実力派俳優です。

来年こそはアカデミー賞を受賞できるかもしれません。
早くも来年のアカデミー賞が待ち遠しいです。

さて、過去に『映画俳優 名優ホアキン・フェニックスの魅力の秘密に迫る 2018.8.19』という記事を書きました。
あれから1年経ちましたが、その間にホアキン・フェニックスは2本の主演映画に出演しています。

『Joker』公開を記念して、私が推薦するホアキン・フェニックス主演作品を4作品ご紹介します。

この4作品を観れば、『Joker』をきっかけにホアキン・フェニックスを知ったあなたも彼に詳しくなれるでしょう。

私がこよなく愛する4つのホアキン・フェニックス作品を紹介します。

映画『ゴールデン・リバー(2018年)』

映画「ゴールデン・リバー」

この作品の中でホアキン・フェニックスは主演のジョン・C・ライリーと共演しています。

物語の主軸はジョン・C・ライリーが演じるイーライの目線で進みますが、ホアキン・フェニックスが演じるチャーリーはイーライの弟として物語の中心に常に存在します。

二人で「シスターズ・ブラザーズ」と呼ばれる、名前を聞いただけで誰もが震えあがる、最強の殺し屋兄弟。

イーライとチャーリーはほぼ同じ時間、物語の中で写っているのでダブル主演と言ってもいいぐらいでしょう。

ホアキン・フェニックスの『ゴールデン・リバー』での役どころ

ホアキンが演じるチャーリは、凄腕殺し屋兄弟の弟であり、雇い主の提督も弟の腕を兄以上に評価している。

ただ、この映画は『西部劇の殺し屋どうしの殺し合い』を楽しませる映画ではない。

物語の主軸には原作『シスターズ・ブラザーズ』が持つユーモアが流れている作品です。

この中でホアキン・フェニックスは『殺しの男』の豪胆さや強欲さを表現しつつ、ユーモラスな役を見事に演じている。

豪傑で大胆で、殺しに迷いがない殺しのプロフェッショナル。
口を開けば兄のイーライといつも喧嘩をしている。
しかし、兄を慕っていることが見え隠れしているシーンが微笑ましい。

ホアキン・フェニックスはチャーリーの心理描写を実に見事に演じています。

殺し屋の顔はもちろん、弟としての側面、酔っ払っている時、4人の仲間と心を分かち合うときの表情など実にすごいです。

もし、本作を鑑賞する場合は原作『シスターズ・ブラザーズ』を読んでから映画を観て欲しい。

この映画の良さは西部劇の表現ではなく、殺し屋兄弟の旅を通じたスタンド・バイ・ミー的な空気感の表現と原作のユーモアを見せるところなのだ。
原作を読んでから観ないと、この映画の面白さは伝わりにくいと思われる。

映画『ゴールデン・リバー』の感想・レビューは先日のブログにまとめているので詳細はそちらで確認して欲しい。

亡くなったアキン・フェニックスの兄、リバー・フェニックス(1970年8月23日 – 1993年10月31日没)はスタンド・バイ・ミーで一躍有名になった俳優です。
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映画『ビューティフル・デイ(2017年)』

映画『ビューティフル・デイ』

この映画の中でホアキン・フェニックスはトラブルに巻き込まれた子どもを探す仕事を生業とする男、ジョーを演じます。
分かりやすく言えば、トラブル解決に手段は選ばない殺し屋であり、元軍人。
ただし、幼い頃、父親から受けた虐待でPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされている自殺志願者。

この作品でホアキン・フェニックスが演じるジョーは寡黙なのでセリフがあまりありません。

監督のリン・ラムジーの製作手法によるところがありますが、彼のセリフはもちろん、映画の中に無駄な注釈や説明がありません。

「ありのままみて、ありのまま感じろ」という、そんな映画です。

映画の冒頭、「自殺をはかっている男の映像」「カウントダウン」「少年の顔」などが交互にフラッシュバックしてきます。
ただ見ていては関連性が分からないので、観ている側は神経を研ぎ澄まして、映像と映像の行間を埋めようとします。

観客は本編を観続けるうちに「この映像は主人公ジョーが見て感じている感情、または、記憶だ」と気付かされます。
「自殺している男はジョー。自殺志願者?」
「時折フラッシュバックしてくる少年はジョーの少年期の記憶なのか?」
「カウントダウンは何かを耐えている時間なのか?」と徐々に理解が広がっていきます。

状況説明はなく、観続けることで理解ができる。
見事な流れだと思います。

映像として映し出されている情景描写とホアキン・フェニックスの演技が優れていて、語らなくても、心が伝わる。

うまい表現がありませんが、『情景と演技だけで心理描写を伝えてくる』そんな作品です。

2017年の第70回カンヌ国際映画祭 脚本賞および、男優賞とダブル受賞した「ビューティフル・デイ(原題:YOU WERE NEVER REALLY HERE)」はホアキン・フェニックスを知る上で外せない作品です。

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映画『ザ・マスター(2012年)』

映画『ザ・マスター』

第二次世界大戦後のアメリカが舞台の作品。
心を病んだ帰還兵フレディ・サットンをホアキン・フェニックスが演じます。
フレディは戦争から帰還後、仕事を通じて社会に馴染もうとしますが、馴染めず酒と女に溺れていく精神異常者(戦争でおかしくなった)でした。

そのフレディはカリスマ的な素質を持った男ランカスター・ドット(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会い、意気投合。フレディはランカスターを通じて自分を救うことができるのか?

それがこの物語の主軸です。

この映画の中でホアキン・フェニックスはフレディの様々な顔を演じ分けます。
一見健常者のような顔、その健常者がその場で発狂し錯乱する表情、立ち直ろうと必死に努力するフレディ。
どのシーンを観ていても「こういう危なそうな人いそう」と思えるのと同時に、「かっこいい」と思わせてくれます。

彼の演技は鳥肌ものです。
今回、紹介する3作品の中で一番の演技を魅せてくれていると思います。
10月4日に公開される『Joker』にもっとも近い役を演じたのはこの『ザ・マスター』ではないか?と、考えています。

人生の答えの1つに『Joker』という形を見つけたのであれば、『ザ・マスター』のホアキン・フェニックスが演じる『フレディ』の人生の答えが映画の結末に見出したものだと感じているからです。
この感覚は『ザ・マスター』の結末をご存知の方は理解していただけるのではないでしょうか。

どんな『Joker』を魅せてくれるのか楽しみです!

  • 映画『ザ・マスター』でのホアキン・フェニックスの受賞関係
    • ヴェネツィア国際映画祭男優賞受賞
    • ロンドン映画批評家協会主演男優賞受賞
    • ロサンゼルス映画批評家協会主演男優賞受賞
    • サンフランシスコ映画批評家協会主演男優賞受賞
    • サンディエゴ映画批評家協会主演男優賞ノミネート
    • アカデミー主演男優賞ノミネート
    • ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門)ノミネート

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映画「ドント・ウォーリー(2018年)」

映画「ドント・ウォーリー」ホアキン・フェニックス 主演

「ドント・ウォーリー」は交通事故で四肢麻痺になった風刺漫画家ジョン・キャラハンの伝記映画。
20年前に企画として立ち上がっていたが、ジョン・キャラハンは2010年に59歳で他界してしまう。
そして、主演を務めるはずだったロビン・ウィリアムズは2014年に亡くなる。
ガス・ヴァン・サント監督がロビンの悲報を機に企画を再度売り込み、amazon studiosがこの企画に手を上げてようやく実現にこぎつけました。

偏屈なジョン・キャラハンを演じるのはガス・ヴァン・サント監督と旧知の仲であるホアキン・フェニックス です(ガス・ヴァン・サント監督の23年前の作品「誘う女」にホアキン・フェニックス が出演してからの付き合い)。

映画「ドント・ウォーリー」のホアキン・フェニックスはここを観て欲しい

アルコール依存症が原因で人生のどん底に突き落とされたジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス )。

俳優ホアキン・フェニックス は過去最高の演技を見せてくれました。
『アルコール依存症、泥酔、下半身麻痺、絶望、怒り、悲しみ、戸惑い、不安、希望の光、努力、さとり、幸せ』と人間のありとあらゆる感情と体験を映画の中で表現していきます。
たった1人の俳優がジョン・キャラハンという男を体現している芝居は観ていて驚かされるばかりです。

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『ホアキン・フェニックス』のまとめ

私はホアキン・フェニックスの演技が好きです。

今回紹介した4作品はホアキン・フェニックスの演技を注目する場合におすすめする作品でした。

ここに紹介しなかった作品でも彼の魅力があふれる作品はたくさんあります。

『グラディエーター(2000年)』ではアカデミー賞助演男優賞に初ノミネート。

『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道(2005年)』 ゴールデングローブ賞主演男優賞受賞し、アカデミー賞および英国アカデミー賞ノミネート。

『容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年)』ここでは賞を受賞はしていません。受賞する要素はありません。ただ、ホアキン・フェニックスは数億円の資材と2年間の仕事を放棄して、2年間周囲を演技で欺き続けたハタ迷惑な大イタズラを映像化しました(監督は義弟のケイシー・アフレック。ケイシーは俳優でもあります)。

ホアキン・フェニックスをもし一言で表現するなら「(演技の)底が知れない男」といったところだと思います。

演じることに貪欲で、役作りのためには体格も人相もオーラをも変えてくる彼の芝居。

その彼の演技がDCコミックでも大人気なスーパーヴィラン『Joker』として観られるのは非常に楽しみです。

以上、「映画『Joker(10/4公開)』の主演ホアキン・フェニックスの凄さが伝わる4つの映画」でした。

最後までお読みいただきありがとうございました。