こんにちは映画ファン宮川(@miyakawa2449)です。
映画「ハンターキラー 潜航せよ」を4月末にやっと観てくることができました。
そして、今日2回目観てきてこのブログを仕上げています。
「ハンターキラー」は攻撃型潜水艦の俗称です。
作戦行動に合わせて様々な潜水艦のタイプが攻撃型潜水艦以外にも存在します。
- 攻撃型潜水艦・・・魚雷や機雷などで武装し、敵の水上艦艇や潜水艦などの攻撃をするタイプ
- 哨戒潜水艦・・・哨戒(しょうかい)潜水艦は対潜水艦戦を目的とした潜水艦
- 弾道ミサイル潜水艦・・・核弾頭を搭載した弾道ミサイルを搭載する潜水艦。海洋から敵国のターゲットに核ミサイルを発射することができます。
代表的な潜水艦映画には「U・ボート(1981年)」「レッド・オクトーバーを追え!(1990年)」などがあります(「U・ボート ディレクターズ・カット版 (1997年)」が出ています)。
時代の流れで潜水艦の性能も飛躍的に向上していますが、基本性能を参考までにまとめてみました。
U・ボート | レッドオクトーバーを追え | ハンターキラー | |
---|---|---|---|
映画公開 | 1981年 | 1990年 | 2018年 |
時代設定 | 1941年 | 1984年 | 現在 (2023年竣工予定) |
国 | ドイツ | ソビエト連邦 | アメリカ |
級 | UボートVII(ドイツ) | タイフーン級 | バージニア級 |
攻撃潜水艦 | 弾道ミサイル潜水艦 | 攻撃潜水艦 | |
長さ | 67.1m | 187 m | 114.9m |
幅 | 6.2m | 26 m | 10,4m |
排水量 | 871t | 48,000t以上 | 17,925t |
動力 | ディーゼルターボ | 原子炉+蒸気タービン | 原子炉+蒸気タービン |
これから紹介する映画「ハンターキラー 潜航せよ」でも複数の潜水艦が出てきます。
潜水艦映画という枠に考えがとらわれると楽しみが半減するかもしれません。
それでは映画「ハンターキラー 潜航せよ」を紹介します。
映画「ハンターキラー 潜航せよ」予告編
【公式】『ハンターキラー 潜航せよ』4.12(金)公開/予告編です。
映画「ハンターキラー 潜航せよ」あらすじ
ロシア近海で1隻の米海軍原子力潜水艦が姿を消した。
ジョー・グラス艦長率いる攻撃型原潜“ハンターキラー”は捜索に向かった先で、無残に沈んだロシア原潜を発見、生存者の艦長を捕虜とする。
同じ頃、地上ではネイビーシールズ精鋭部隊の極秘偵察により、ロシア国内で世界を揺るがす壮大な陰謀が企てられていることが判明する。未曾有の緊急事態を回避するため、ハンターキラーには限りなく0に近い成功率の任務が下る。
それは、絶対不可侵の水中兵器ひしめくロシア海域への潜航命令でもあった。
グラスは任務遂行のため、シールズとタッグを組み、禁断の作戦実行を決断するが・・・。
世界の運命は、一隻の潜水艦に託された――。
邦題 | ハンターキラー 潜航せよ |
---|---|
原題 | HUNTER KILLER |
監督 | ドノヴァン・マーシュ |
脚本 | アーン・L・シュミット ジェイミー・モス |
原作 | ドン・キース&ジョージ・ウォレス 「ハンターキラー 潜航せよ」ハヤカワ文庫 |
製作 | ニール・H・モリッツ トビー・ジャッフェ ジェラルド・バトラー アラン・シーゲル タッカー・トゥーリー マーク・ギル ジョン・トンプソン オット・オトゥール レス・ウェルドン |
キャスト | ジョー・グラス艦長: ジェラルド・バトラー チャールズ・ドネガン統合参謀本部議長: ゲイリー・オールドマン ジョン・フィスク海軍少将: コモン ジェイン・ノルクィスト: リンダ・カーデリーニ ビル・ビーマン: トビー・スティーブンス アンドロポフ艦長: ミカエル・ニクヴィスト |
編集 | マイケル・J・ドゥーシー |
撮影 | トム・マライス |
音楽 | トレヴァー・モリス |
公開 | アメリカ合衆国 2018年10月26日 日本 2019年4月12日 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
上映時間 | 122分 |
コピーライト | © 2018 Hunter Killer Productions. Inc. |
映画「ハンターキラー 潜航せよ」感想
原子力潜水艦アーカンソーで「人生での語り合い」
第一印象は男たちがカッコいい作品でした。
まず、アメリカの原子力潜水艦アーカンソーの艦長、ジョー・グラス艦長(ジェラルド・バトラー)の男っぷりがすごい。
「戦いに私情を挟んではいけない」というセリフが戦闘映画ではよく描かれるが、グラス艦長は徹底している。
私情を挟まず、目の前で起きていることを冷静に対処していく。
冷静に事態を分析して難を逃れていきます。
しかし、冷静なタイプのグラス艦長も決して人間味がない訳ではない。
捕虜に捉えたロシアのアンドロポフ艦長が警戒しているとき、グラス艦長は同じ船乗りとして人生で語り合おうとする。
人生の大半を海の中で過ごす男たちは例え、敵同士であっても1対1の人間として通じ合うところがあったのだろう。
捕虜でありながらも存在感あふれるアンドロポフ艦長(ミカエル・ニクヴィスト)も凄かった。
アメリカの乗組員が疑っている状況でも堂々としており、グラス艦長と対等な立場を保ち続けることができている。
捕虜という立場ではあるが、毅然とした態度を示すアンドロポフ艦長がかっこよかった。
グラス艦長もアンドロポフ艦長も敵同士でありながらも、「私情を挟まず」起きている事に対処する姿勢は同じ気質の船乗りだったのだろう。
米国防総省(ペンタゴン)での「情報戦」
米露の2つの潜水艦がロシア、コラ半島の海洋バレンツ海にて遭難するが、その状態をいち早く把握したのがペンタゴンでした。
ここでは情報戦の駆け引きが見所でした。
単純にいえば戦争を未然防ごうと行動を起こすフィスク海軍少将(コモン)、ノーキスト(リンダ・カーデリーニ)のチーム。
そして、ロシアの攻撃を受けていることを理由に強行に戦争に突入させようとするドネガン統合参謀本部議長( ゲイリー・オールドマン)の2つの駆け引きが絶妙でした。
「アメリカが英雄となる」のか、「戦争を起こした悪者になる」のかの本当に紙一重の差でしかないという緊張感がたまりませんでした。
ポリャルヌイ海軍基地で活躍する「特殊部隊」
陸の舞台はロシアのポリャルヌイ海軍基地です。
ここでは米海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)のビーマン隊長が中心となり、4人のネイビーシールズが大暴れ。
最高にクールでド派手なアクションが楽しめますよ。
いや、ほんとうどうしてあんな事になったのか。
原子力潜水艦アーカンソーのグラス艦長と、ネイビーシールズのビーマンたちは直接連絡取り合うシーンはありませんが、黙々と作戦を遂行させていきます。
この原子力潜水艦アーカンソーとネイビーシールズの舞台が本映画の主軸となっています。
映画「ハンターキラー 潜航せよ」を地理的に振り返る
映画「ハンターキラー 潜航せよ」は大きく分けて2カ所で事がおきます。
ネタバレになるといけないので簡単にさわりだけ紹介します。
地理的に頭に浮かべながら作品を観るとわかりやすいと思います。
別々の目的で動いていた攻撃型原子力潜水艦アーカンソーと米海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)が離れたところで作戦行動を共にするようになります。
ロシア・コラ半島・・・ポリャルヌイ海軍基地(地図の右上)
ロシアのヨーロッパ寄り、フィンランド北東に位置するコラ半島はバレンツ海に面しています。
ここには今回の舞台の1つになるロシア軍ポリャルヌイ海軍基地があります。
米海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)が米国防総省の命令で潜入調査を行う。
イギリス・・・ファスレーン米海軍基地(地図の左下)
コラ半島ポリャルヌイ海軍基地(ロシア)から直線距離でおよそ2000km(陸路で4400km)以上離れている。
ファスレーン米海軍基地から原子力潜水艦アーカンソーが出動します。
ロシア近海のコラ半島で米海軍原子力潜水艦タンパ・ベイが消息をたったため調査に向かうが、無残に沈んだロシア原潜を発見、艦長を含むロシア側の生存者たちを捕虜とします。
映画「ハンターキラー 潜航せよ」をキャストで振り返る
ジョー・グラス艦長: ジェラルド・バトラー
米海軍攻撃型原子力潜水艦アーカンソーの艦長、ジョー・グラス艦長。
新任の艦長だが、海軍兵学校を卒業していない。
しかし、現場で鍛え上げられており、誰よりも潜水艦の現場を隅々まで知り尽くした男。
ソナー員から魚雷発射管清掃まで様々な経験をしている。
- Gerard Butler(ジェラルド・バトラー)
- 生年月日 1969年11月13日
- 出生地 スコットランド・グラスゴー
- 国籍 イギリス
- 主な映画出演作品
- London Has Fallen(エンド・オブ・キングダム・2016) / マイク・バニング 役
- Olympus Has Fallen(エンド・オブ・ホワイトハウス・2013)/ マイク・バニング 役
- 300 〈スリーハンドレッド〉/レオニダス 役
- The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人・2004)/ ファントム 役
- Lara Croft Tomb Raider: The Cradle of Life(トゥームレイダー2・2003)/ テリー・シェリダン 役
■『エンド・オブ』シリーズ、映画『エンド・オブ・ステイツ』主演ジェラルド・バトラー
チャールズ・ドネガン統合参謀本部議長: ゲイリー・オールドマン
統合参謀本部議長(CJCS)であり、米軍人のトップ。
アメリカが有利な間にロシアへの攻撃を強行しようとする。
国防総省(ペンタゴン)国家軍事指揮センターで後方支援する役割の主要メンバー3人の1人
- Gary Oldman(ゲイリー・オールドマン)
- 生年月日 1958年3月21日
- 国籍 イギリス
- 主な出演作品
- Darkest Hour(ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男・2017)/ ウィンストン・チャーチル役/アカデミー賞主演男優賞受賞その他受賞
- Harry Potter(ハリーポッターシリーズ ・2004〜2007)/ シリウス・ブラック役
- Batman(バットマン・2005〜20012)/ジェームズ・“ジム”・ゴードン役
- Léon(レオン・1994)/ノーマン・スタンスフィールド 役
ゲイリー・オールドマンが出演している作品
ジョン・フィスク海軍少将: コモン
ジョン・フィスク海軍少将。
グラスをアーカンソーの艦長に抜擢した人物。
ロシアとの戦争突入を回避するためにあらゆる手を尽くそうとする。
しかし、ドネガンと衝突する。
国防総省(ペンタゴン)国家軍事指揮センターで後方支援する役割の主要メンバー3人の1人
- Common(コモン)
- 生年月日 1972年3月13日
- 出身地 アメリカ合衆国 イリノイ州シカゴ
- ラッパー・俳優
ジェイン・ノルクィスト: リンダ・カーデリーニ
国家安全保障局(NAS)に所属している。
ロシア事情に精通しており、フィスク海軍少将に協力し、戦争を回避しようとする。
国防総省(ペンタゴン)国家軍事指揮センターで後方支援する役割の主要メンバー3人の1人
- Linda Cardellini(リンダ・カーデリーニ)
- 生年月日 1975年6月25日
- 出生地 アメリカ合衆国カリフォルニア州
- 主な映画出演作品
- The Curse of La Llorona(ラ・ヨローナ〜泣く女〜・2019)/アンナ・ガルシア 役
- Avengers: Endgame(アベンジャーズ/エンドゲーム・2019)/ローラ・バートン 役(バートンの奥様)
- Green Book(2018)/ドロレス・バレロンガ 役
- Avengers: Age of Ultron(アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン・2015)/ローラ・バートン 役(バートンの奥様)
リンダ・カーデリーニが出演している映画
ビル・ビーマン: トビー・スティーブンス
米海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)
チームを率いる隊長のビル・ビーマン。
鬼のように厳しいが、自分よりも部下の命を一番大切にする部下思いの男。
- Toby Stephens(トビー・スティーブンス)
- 生年月日 1969年4月21日
- 出生地 ロンドン
- 国籍 イギリス
- 主な映画出演作品
- The Machine(ザ・マシーン・2013)/主演 ヴィンセント・マッカーシー 役
- Die Another Day(007 ダイ・アナザー・デイ/2002)/グスタフ・グレーブス(悪役)
- Onegin(オネーギンの恋文・1999)/レンスキー 役
アンドロポフ艦長: ミカエル・ニクヴィスト
ロシア原子力潜水艦コーニクの艦長。
グラス艦長たちに警戒心をあらわにする。
- Michael Nyqvist(ミカエル・ニクヴィスト)
- 生年月日 1960年11月8日
- 没年月日 2017年6月27日(56歳没)
- 出生地 スウェーデン・ストックホルム
- 主な映画出演作品
- Mission: Impossible – Ghost Protocol(ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル・2011)/カート・ヘンドリクス 役
- John Wick(ジョン・ウィック・2014)/ヴィゴ・タラソフ 役
- Män som hatar kvinnor(ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女・2009)/ ミカエル・ブルムクヴィスト 役
- Flickan som lekte med elden(ミレニアム2 火と戯れる女・2009)/ ミカエル・ブルムクヴィスト 役
- Luftslottet som sprängdes(ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士・2009)/ ミカエル・ブルムクヴィスト 役
映画「ハンターキラー 潜航せよ」まとめ
この映画は舞台と登場人物が多いので、楽しむ上でそれぞれの役割を把握しておくとより楽しめます。
- ジョー・グラス艦長とアンドロポフ艦長の駆け引き
- ドネガン統合参謀本部議長とフィスク海軍少将の衝突
- 国家安全保障局ノーキストが知るロシアの機密情報とは?
- ロシア大統領とロシア国防相の関係
- ネイビーシールズのビル・ビーマンが率いる部隊の作戦行動内容は?
アクションもド派手です、潜水艦映画の要素も盛りだくさん。
本物の潜水艦を利用した撮影もあり、かつ、本物と瓜二つのセットを組んだ撮影もされています。
しかも潜水艦のセットにはジンバル(回転台)がセットされており、潜水艦が潜航するときの傾きなども表現可能でよりリアルな描写が撮影できるようにされています。
全長114.9m、全幅10.4mのハンターキラーはスクリーンで観た方が迫力がぜんぜん違います。
最新鋭の潜水艦はステルス化が進み、性能も飛躍的に向上しています。
「レッドオクトーバーを追え!(1990)」でステルス化の最新の推進装置として取り上げられていた、磁気水力推進装置も現在では「ウォータージェット推進機構」として知られています。
どんなに最新鋭の潜水艦だとしても乗っている艦長を含めた乗組員の心が1つになっていないと、平和は守られないのだと見せつけられました。
信頼と正義の美しさを楽しめる映画です。
以上、『映画「ハンターキラー 潜航せよ」感想・レビュー(潜水艦映画、海の男たちの信頼と正義の結晶)』でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
宮川(@miyakawa2449)でした。
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コメント
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