カンヌW受賞「ビューティフル・ディ」のココを感じろ

beautiful day

beautiful dayパンフレットより

こんにちは宮川(@miyakawa2449)です。

第70回カンヌ国際映画祭 脚本賞および、男優賞とダブル受賞した「ビューティフル・ディ」ご覧になりましたか?

  • 監督・脚本・製作:リン・ラムジー
  • 音楽:ジョニー・グリーンウッド
  • 出演:ホアキン・フェニックス/エカテリーナ・サムソノフ/ジュディス・ロバーツ
  • 2018年6月から全国ロードショーが随時始まっています。
    ※私の地元金沢はシネモンドにて8月4日〜17日で上映しています

脚本賞は監督・脚本・製作を務めたリン・ラムジーが受賞。
男優賞はもちろん主演を務めた怪優ホアキン・フェニックスが受賞しています。

私はこの映画、2回観ました。
そして、益々この映画が好きになりました。

私は今年「四月の永い夢」、「シェイプ・オブ・ウォーター」、「万引き家族」、「ジュラシック・ワールド」、「ハン・ソロ」、「ラッカは静かに虐殺されている」、などいろんな映画を観てきました。
たぶん、今年観た映画の中のどれよりも一番好きで、素敵で、儚くて、難しい映画かもしれません。

ビューティフル・ディの予告編

ストーリー

孤独な男と全てを失った少女。その日、壊れた2つの心が動きだす。
元軍人のジョー(ホアキン・フェニックス)は行方不明者の捜索を請け負うスペシャリスト。
ある時、彼の元に舞い込んできた依頼はいつもと何かが違っていた。
依頼主は州上院議員。愛用のハンマーを使い、ある組織に囚われた議員の娘・ニーナ(エカテリーナ・サムソノフ)を救い出すが、彼女はあらゆる感情が欠落しているかのように無反応なままだ。
そして二人はニュースで、依頼主である父親が飛び降り自殺したことを知る。

ビューティフル・ディのみどころ

渋くてかっこいい中年元軍人ジョーの残忍さ

元軍人ジョーの鍛えぬかれた力強い身体。

敵のわずかなスキも見逃さず、徹底的に振り下ろす鉄槌のシーンは目を背けなくたくなります。

観る者の脳内に直接残忍さを語りかけてきます。

感じたまま見せる、ジョーの心情

ジョー

beautiful dayパンフレットより

映画の中に無駄な注釈や説明がありません。

「ありのままみて、ありのまま感じろ」という、そんな映画です。

映画の冒頭、「自殺をはかっている男の映像」「カウントダウン」「少年の顔」などが交互にフラッシュバックしてきます。
ただ見ていては関連性が分からないので、神経を研ぎ澄まして、映像と映像の行間を観客は埋めようとします。

観客は本編を観続けるうちに「この映像は主人公ジョーが見て感じている感情、または、記憶だ」と気付かされます。
「自殺している男はジョー。自殺志願者?」
「時折フラッシュバックしてくる少年はジョーの少年期の記憶なのか?」
「カウントダウンは何かを耐えている時間なのか?」と徐々に理解が広がっていきます。

状況説明はなく、観続けることで理解ができる。
見事な流れだと思います。

すべての無駄な情報が削ぎ落とされた作品だと感じました。
とても洗練された映画です。

映像と音楽と演技の調和

ビューティフル・ディの音楽を担当したのは、アカデミー賞作曲賞にノミネートされた映画『ファントム・スレッド』を担当したジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)です。

彼を知らない人もこの映画のワンシーン、ワンシーンの音楽を聴けば納得のサウンドです。
カッコよくて、シビれるサウンドでした。

この音楽も映像と同じくジョーの心情をうまく表現していると思います。

映像と演技と音楽が見事に1つになっている作品だと思います。

1回目は素直に観て、2回目の鑑賞で噛みしめるように音楽を味わえるといいかもしれません。

この作品は2回以上観ることをおすすめします。

あれ?当たり前のこと書いていますかね?
「映像と音楽と演技の調和」って。

でも、すっごくカッコよくてシビれるサウンドでしたよ。

ジョーと同じ苦しみを持つジョーの母(ジュディス・ロバーツ)

ジョーの母

beautiful dayパンフレットより

ジョーは犯罪に巻き込まれた子ども探しのプロの顔と、残忍な殺し屋という2つの顔を持っています。

しかし、ジョーは家に帰れば年老いた母と2人暮らしで、仲睦まじい様子をみせてくれます。

ジョーとジョーの母親は、ジョーの幼い頃の虐待とDVの苦しみを共有しています。

ジョーは母親を大切にしているし、ジョーの稼業に母親を巻き込ませたくないと考えている描写がみえてきます。

「俺は弱い」とジョーが作中で叫ぶシーンがあります。
ジョーは、彼が守る者のために強く残忍になれるのだと私は感じました。
守るモノがない時の彼は自分を支えられず弱気になるが、守るモノがあれば彼は強く生きていける。
そんなエピソードもみどころです。

感情の一切がみえない儚げな少女ニーナ

ニーナ

右「ニーナ(エカテリーナ・サムソノフ)」beautiful dayパンフレットより

映画全体を通してジョーの心情を描いている映画ですが、ジョーが救出するニーナは一切の感情が欠落しています。

なぜ、ニーナが感情を失っているのか?その理由は映画を観て、ご自身で感じて欲しいと思います。
感情を見せないニーナではありますが、救出してくれたジョーにだけは心を通わすシーンがでてきます。

ニーナはこの映画の中で母に次いでジョーにとって重要なキャラクターになります。

本編中なんどもフラッシュバックする過去の少年時代の心のシーンは、主にジョーの心の叫び、苦しみを表しているのですが、ジョーの心を救えるとすればそれはニーナなのかもしれません。

ニーナとジョーの2人の壊れた心の行く末が本作の一番のみどころかもしれませんね。

最後に

以上、「カンヌW受賞「ビューティフル・ディ」のココを感じろ」でした。

日本では2018年6月から順次公開されています。

劇場日程は公式サイトでご確認ください、地域によって公開時期がずれています。

映画「ビューティフル・デイ」公式サイト 2018年6/1公開

観れば観るほど面白さが伝わってくる映画です。

この作品はほんと素敵で、儚くていい映画ですよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また〜♪
宮川(@miyakawa2449)でした。

 

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